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スタート

ハーフマラソンスタート!
ということで、勢いよくみんな走り出すかと思いきや、走り出したのはおそらく先頭に並んでいた集団だけで、真ん中より後ろに並んでいた僕とその周りは、じんわりとスタートする。
最初は徒歩からのスタート、それが競歩くらいのスピードになって、ジョギングのペースになる。

~5kmまで

序盤は下り坂だったが、とにかくペースを落として走ることを心掛けた。
足が痛くならないようなフォームをキープできるかがとても不安だった。
周りにはたくさんのランナーがいて、走りにくいんやけど、マラソン大会に出場したんやと、実感できる。
3kmを超えたあたりからは、体が暖まってきて調子が出てきた。
他のランナーを抜かすくらいになってきた。

女性ランナーの後ろについて、ヒップラインを見ながら走ると、野性的な力(オオカミパワー)がみなぎって、いいんやけど。
結局、そのパワーのせいで女性ランナーを抜かすことになる。
って、走りながら考えてた。

10kmまで

このあたりが、コース最大の難関だったようだ。だらだらと続く上り坂。
しかし、僕にとっては絶好調のタイミングで、足に力がみなぎり、グングン坂を上って行った。
他のランナーを抜かしていった。
上り坂の次は、下り坂だが、そこでも速度を控えずに小学生みたいに下った。
そこでも、ガンガン他のランナーを抜かしていった。
実は、練習コースに上りも下りもほとんどないので、走り方がわからなかったのだ。

とても楽しく走れて、景色を見る余裕もできてきた。
川沿いの道は自転車旅行の時によく見た景色と似ていて、懐かしかった。

~15kmまで

10kmを超えると、なかなか他のランナーを抜くことはなくなってきた。
周りが自分と同じペースのランナーばかりになるのだと思う。
安定したフォームの女性ランナーもいるし、元気なおっちゃんいる。
沿道の応援者は決して多くはないが、農業をやってそうなおばあちゃんたちが「がんばれー」って声をかけてくれる。
ペースが乱れるのでやめて欲しい。
いや、ウソウソ、励みになります。

~18kmまで

15kmを超えたあたりから、へばってきた。
上り坂がきつくなった。
歩くランナーもちらほら見かけるようになった。
しんどいなーって思ってきた。
海が見えた。
広々として、遠くまで見える。
後ろの女性ランナーが、その景色を見て、「すげー」って言った。
その一言を聞いて、ハっとした。
僕も楽しまないとなって思った。

~ゴールまで

徐々に、徐々に、ペースがダウンしてきて、どんどん抜かれるようになってしまった。
しかもこのすもとマラソンのコース、最後に結構な上り坂が待っている。
あと3kmとか、あと2kmとか、分かってはいるのだが、全然スパートできない。
ラストスパートで、疲れ果てたランナーを抜き去る自分に憧れてたのに。
本当に自分が疲れて、止まりそうな速度でしか走れなくなった。
もしかしたら、スタート前にバナナを食べなかったせいかもしれない。

それでも何とか、ゆっくりゆっくり走って上って、オリャーってゴール。
知り合いがいないので、誰も祝福してくれないけどね。
足も痛いし。

走るともらえたもの

すもとマラソン食事ブース

この大会、走った人には食べ物や抽選などのおもてなしがある。
さっそく牛丼を食べた。
一気に食べた。肉が旨い。

淡路の牛丼

フランクフルトも食べた。これはもひとつ。
抽選では牛乳がもらえた。全員もらえるっぽかった。

チップと引き換えに完走証をもらった。

すもとマラソン完走証

2時間7分19秒。136位。

標準的なタイムだが、初めてにしては上出来だと思う。
1876人が参加したらしいので、136位はなかなかスゴイと思いたいところだが、ハーフ男子30代の部の136位なようで、そこには300人ほどのエントリーなようだ。

高田屋公園ウェルネスパーク

その後は、高田屋公園ウェルネスパークってところでお風呂に入って、その日のうちに家に帰った。
家では焼き肉を食べた。

思ったことや反省

一緒に出場するランナー仲間は欲しい。
ゴールで待っててくれる人もいるといいな。
マラソンはしんどいと思ってたけど、そういう部分もあるし、そうでない部分もある。
特に、息がしんどいことは一切ない。
今後も色んな町のハーフマラソンに挑戦したい。
来年にはフルマラソンを完走できるようになる。
祝勝会をしたいが、付き合ってくれる人が居そうにない。
自分は目標を達成できる男だって実感している。
スタート前にバナナを食べてたら、もう少しタイムが良くなったかも。
今までずっと、走る人はバカだと思ってた。食料資源を無駄にしてるしさ。
でも今は、自分もそういうバカで良かったって思ってる。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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