こんにちは、グロワラクリよりお送りしますのは、2020年2月16日(日)の話。

京都マラソン完走の感想。

小屋と甘い暮らし

私は自分が作った小屋で暮らしていたのですが、恋をしてしまったので、急に記事が甘くなりました。

そんな中、京都マラソンに出走しましたので、甘さと厳しさを交えて書いておきます。

まさか当たるとは

振り返れば2015年のこと、京都マラソンに初エントリーして初出走、そして5時間ほどで完走。しかし、しんどすぎて全然楽しくなかった。(>>ぜんぜん楽しくなかった京都マラソン2015)

翌年からも応募していたが当たらず、歳月が流れた。

そして、2019年の7月頃に例年の通りエントリー。
9月から小屋暮らし開始。
10月前半に当選の報を受ける。思ったことは、『うわぁ、当たってしまった!』

小屋暮らししながらトレーニングもしなきゃならねぇなんてハードルが高い!

捗らないトレーニング

実際にトレーニングは捗りませんでした。小屋にはシャワーはもちろんのこと水道がない。汗かいたまま寝ると体が痒くなる。ランニングと銭湯をセットで考えてスケジュールを調整しないといけない。大変。さらには走るたびに膝が痛くなっていたし、順調ではなかった。

試行錯誤をした結果、仕事を終えてすぐにランニングに出かけて、ご飯を食べて、銭湯に行って、小屋に帰る、という行動様式が良いと分かって、それを積み上げた。

行き帰りも大変

何とか完走できそうなトレーニングはしたものの、前日はどこからスタート地点に行くか?ゴールした後の体で小屋暮らしできるのか?

小屋暮らしのせいで走ること以外も気にせねばならない。

つくづく思う、『なんで当たったんだ。』

甘いスタート

前日は夜から小屋ではなく気さくな人のお宅に泊めてもらって、朝7時に雨の中バイクで三条京阪まで行く。四条河原町から阪急西京極に行くと8時前に着いていた。びしょびしょになったけど。

トイレを済ませストレッチしてスタジアムに入場。過去の記録によってスタート位置が違うのですが、私はDランクです。『Dランクかよ。』って思ったが、Sがあって、A、B、C、Dなので思ったより上位。後にはE、F、G、H、I、J、Kまである。2015年の際はGランクで外野スタートだったのでえらい違いだ。

ランナーが群れをなす競技場内に私もスタンバイ。そしてスタート15分前、私はチョコを食べる。バレンタインにもらったやつ。周りの人に「好きな人にもらったんですよ。」って自慢したい気分、だけど、「何を言ってるんだ、馬鹿か!」って言われそうだからもちろん黙ってる。とにかく出場者1万5千人の中、浮かれ具合では上位入賞だ。わっはっは。

チョコの味はとろりとに口の中にひろがり、甘いスタートになった。

楽しい

スタート後は周りの人がちょうどいいペースで走ってくれて、合わせてるだけでいい。Dランク集団いいぞ。

雨も降っていたけど、その分花粉や黄砂などの心配がなくて、私にとっては好きなコンディション。さらに好きな人を思い浮かべるだけでリラックスできるし絶好調。ウフフ。

だから25kmまではとても楽しく走れた。気分爽快。

盆踊りメソッド

私には絶対に完走できる自信があった。なぜかというと、肋骨を骨折しても盆踊りに参加できたので、多少足に痛みがあるくらいで止まるわけがない。

さらに、痛い状況で盆踊りに参加して学んだことがある。『テンション上げれば痛みが消える。』この盆踊りメソッドを活かして「ハッ」とか「ヨイショ」って発声しながら走った。

周りのランナーからはうるさいヤツだと思われたに違いない。

ありがとうございマース

もう一つのメソッドとしては、給水の水をもらう時などに大きな声で「ありがとうございマース!」って発声するのも大事ですね。

自分だけの世界に浸ってはいけない。余裕が生まれて気持ちが復活する。

ぬかるみ

しかし、30㎞地点のあたりに差し掛かる。賀茂川の河川敷を走るのだが、雨でぬかるんでいる。ぐちょぐちょ。足が滑る。酷い道だった。

このせいでフォームを崩し、ペースを遅らせ、肉体にも精神にもかなりのダメージを受けた。

30㎞からは残り12㎞のはずなのだが、30㎞までの道のりと同じくらいにしんどくて長い。苦しい戦いになった。

こういう時は好きな人を思い浮かべても『甘い気持ちに浸ってる場合じゃねぇ!』ってなります。

足が動かない

頑張って走っていた。沿道からは「サブフォー行けるぞ!」って声援がかかる。だから4時間切りを意識はしたのです。『頑張らなきゃ後悔するな。』って。

しかし、残り2㎞を過ぎた時、ネットタイムでは13分くらい残ってたはずなのでいつものペースで走れたらサブフォーいけそう、だから頑張った。その途端、太ももが痙攣しだす。物理的に足が動かない。

立ち止まって、ストレッチをする。再び走る。

しかし再び痙攣。立ち止まる。

「俺の足、もう少しもってくれよ~。」小さな声で懇願した。

最終的にはふくらはぎの筋肉使ってちょっとづつ前に進む方法でなんとか足を進めた。

そして痛々しくゴール。記録は4:08:16(ネットタイムは4:04:43)。

後悔はない

サブフォーを達成できなかったけど、自分の足を限界まで使えたので後悔はない。とても達成感のある結果になった。

ぐちょぐちょの道を走らされた時には『二度とエントリーするか!』って思ったけど、また走りたい。次はサブフォーを狙う。いや、サブ3.5を目指さないとな。

ちなみにゴールに好きな人が待っている。という展開はありません。完走記念飲み会もないし、ご褒美的なものは何もないです。

いつもの生活が待っているだけだ。

銭湯に行き、バイクで小屋に帰り、自分で夕食を作って食べた。42.195㎞を完走した先にあるものは、いつもの小屋暮らし。いや、動かしづらい体での小屋暮らし。安息なんてありゃしねぇ。

侘しい暮らしだが、しばらくは達成感を味わって、そしてまた何かに挑戦しよう。

小屋暮らししながらフルマラソンを完走できる。
私は最強だ。
その自信を胸に、好きな人を口説くぞ!
オー!

To Be Continued…

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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