ミニ四駆ってご存知か?
拙者はミニ四駆ブームの第1世代だった。
小学生時分に友達と遊んだ経験を、今回はフルに発揮した。
経験は活きる。

拙者は卵を孵したいと夢見て、「孵卵器を自作する!」と決意を固めた。
>>孵卵器を自作してひよこの誕生を見守りたい
この記事の続きです。

おさらいすると、にわとりの卵が孵る条件は
・温度を37.5℃くらいを保つ
・湿度を50%~60%を保つ、後に65%くらいに上げる。
・転卵は1時間に1回90°回転させるのが望ましい。(1日4回、6時間に1回でもなんとかなるという情報もある)

まずは最も難しそうな、転卵装置を作ってみる。
要件定義は
・卵が回ること → モーターでなんとかなるかな?
・1時間に1回スイッチが入ること → タイムスイッチみたいな装置が必要。
以上2点。作れるかな?

しょぼい設計図。公開するのが恥ずかしい。

色々、色々、色々、調べると実現できそうな部材を見つけた。

まずはモーターですが、ミニ四駆みたいに速く回転すると卵が死ぬのでので、低速ギアが必要。

ジョーシンありがとう。プラモコーナーわくわくします!

タイムスイッチはamazonに売ってた。

3V 3.7V 4.5V 5V 6V 7.4V 調整可能なサイクルタイマー制御リレー 時間遅延スイッチモジュール タイミング遅延リレーモジュール モーター 電球 LEDベルト DCモーター 小型ポンプに対応可

これは3V、すなわち電池で動くのが決め手。

ついでに他の部材も揃える。

温めるもの → ひよこ電球とソケット
一定の温度に保つ → サーモスイッチ
温度・湿度管理 → 温湿度計

5000円くらい

組み立て

転卵機

クランクギアセット(最も低速なギア比)を組み立てる。

ミニ四駆を思い出す。エモい!

木材で外枠を作る。余っていた木材で作ったのでサイズは適当。

木工用ボンドとビスで接合。

回転させるのは、そこらへんに転がってた枝。

丸くて、比較的真っ直ぐな枝があるぜー!

ギアの台座をつける。

センターに。

回転を伝えるための加工。

細かい作業

外枠に穴を開ける。卵のサイズを考え、回転枝に釘を打つ。

これはM玉、小さめ

できました。動きましたよ。

https://twitter.com/wishigrow/status/1583401247985766400

ゆっくり回る卵に感銘を受ける。
やればデキル子だ、俺よ!

タイムスイッチは中華製ゆえマニュアルがついてないので、接続はかなり悩んだ。

電池を共有したかったのだけれど、わかりませんでした。

ヒーター

拙者は電気工事士の資格を持っているので100vの工事が可能ですが、持っていない方は市販品が安全。

ソケットを配線し、サーモスタットを配線しました。

これは普通の電球を差してるので、発泡スチロールが光ってる

極性は関係あるのかな? と赤と黒のビニールテープを貼る。
装置によって違うから怖い。

配置

発泡スチロールは実家にありました。
(スーパーや市場に行けば、無料でもらえるのではなかろうか)

熱で発泡スチロールが溶けないために余ってた石膏ボードをはりつける。
(アルミホイルでも良いかも)

USBファンなどで空気を循環した方が安定すると思いますが、拙者は手首につける蚊よけベープがあったので、それを入れてみる。

電球の熱がダイレクトに伝わらないように、曲げた鉄板で遮る。
なにかの際に一斗缶の蓋を切った残り。

発泡スチロールの蓋の裏にはアルミホイルを貼ります。

湿度が足りない場合は、湯呑にキッチンペーパーを折ったものを入れて、加湿する。

これで上手くいくのだろうか?

運転

各電源を入れてみる。
装置自体はうまくできたものの、温度管理がめちゃめちゃムズい。

サーモの装置はオンオフ温度を設定できるのだが、何℃にしたら良い?
そもそも、サーモの温度への信頼感が薄い。
温湿度計に比べ、温度変化が激しいし、ちょっとした位置の違いによって数値が激変する。

また、ひよこ電球は100Wのものを買ったのだが、これは出力が大きすぎるかもしれん。
外気温から+15度を目指すのであれば、100Wが推奨されてはいるが、これは発泡スチロールを使わない場合なのではなかろうか? 閉じられた場所では40Wか60Wで良かったかもしれん。

不安だ。

一応、サーモは36.4~36.9の設定が安全と判断した。
(まだ結果は出ていない。もう少し高いほうがいいかもしれん)
この際、サーモは転卵機の木枠に触れさせておくこと。

ここまで来たら失敗を恐れず、とにかく運用してみる。
有精卵を買ってきて入れる。

改良

だがしかし! 実験では上手く回転していた卵が、確認してみると回らなくなっていた。
パニックになりました。
た、卵が死ぬ!

これは、回しているうちにザラザラが取れていくからだと思われる。

対処しよう。
回転枝にゴムを巻くことにした。卵1つに付き1ヶ所のゴムがあるとよい。
また、回転を伝えるためのゴムもあった方が良いと思われる。(やってない)

イメージ図

この装置の場合は、回転枝が歪なせいで、回転するうちに卵が片方に移動します。それを遮る場所に輪ゴムを巻くと良い。

まとめ

(注意:成功している装置ではありません!)←きっと消す!

技術的なことばかりで、興味ない人にはつまらん情報でしたかね。
おそらく制作費は5000円ほどかかっている。
拙者はクラフトマンなので、技術が向上するのを喜ぶから良いとして、普通の人は市販の孵卵器を買ったほうが合理的です。
この装置では、卵を割って生まれてくる瞬間を見れないからねぇ。

・ギアの組み立ては少年時代を思い出して愉しかった。
・タイムスイッチ装置を少し理解できた。
・サーモの扱いがわかった。

経験は活きる。
この遊びで、また何か面白いことができるかもしれん。

さて装置はできたが、有精卵の手に入れ方も色々あるようだ。
次はそれについて書きます。

つづく!

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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