拙者がたしか中学生だった時に、学校のカリキュラムで花背 山の家という林間学校的な施設に一泊した。
その合宿のことはほとんど記憶になく、どの女の子に想いを寄せていたとか、何を食べたとか、焼き板をしたか、キャンプファイヤーはあったかなど何も思い出せない。
ただ、1つだけ憶えている。
友達がクイズというか、なぞなぞを出してきた。
友「山の家に捕まりました。何と言ったでしょう?」
僕たち「???」
友「正解は、放せー(花背)」
たったこれだけで、花背は一生忘れない場所になった。
そんな場所に中学生ぶりに行ってきたのだ。
知人からお誘いいただいた、花背で行われる謎のイベントに。
案内文をスクショしただけの画像で、雑な誘い方だった。
何が行われるのか不明だったが、拙者は暇なので誘いを断らない。
いざ行ってみると、恐怖もあったし、面白みもあったし、流血もあったが、色々とお世話になったので、拙者らしく記事にしておこうと思う。
行き方
花背は遠い。道が険しい。拙者が住んでいるのと同じ京都市なのに、滋賀県高島市に行くほうがスムーズなのではないかと思われるほどだ。
地図はこんな感じだ。
車で1時間半ほどと書いてあるがそんなので行けるのか? 距離はフルマラソンくらいだ。
田舎というか、山間部であり。ヘアピンカーブをニョロニョロ越えて行かねばならぬ。
ちなみにGoogleマップでは大原を経たルートを示してくるが、地元に人に聞くと、鞍馬からのルートのほうがスムーズだと聞いた。
どおりで厳しかったわけだ。
大原まではよく知っているが、そこからの道が険しくて、どんどん山道を上ったかと思うと霧が出てきて、もののけ姫のテーマソングが似合いすぎる景色の中をバイクで走って恐怖に震えた。戻ってこれない世界に行きそうになった。
お弁当
10時頃に家を出て、恐る恐るバイクを走らせたので2時間ほどかかり、12時前に目的地に到着。
イベントの開始は午後1時。昼食は現地で適当に済まそうと思って出かけたが、花背は流石の山間部でコンビニとか皆無。
昼食くらい抜いてもいいよ、と思っていたが、目的地のやまとそらのおうち(旧JA花背)に着いてみると、火曜日だけお弁当の販売があるとのことだ。ラッキー!
美味かった。
次の火曜日もぜひ行きたいと思った。
ライダーやサイクリストは火曜日を狙って行ってはどうか?
林業女子会の女性
お弁当を食べている間、企画の主催者である林業女子会の女性とお喋りして、色々と花背エリアの情報を知れた。
今回の企画は花背の写真展がメインで、サブイベントとしてトークイベントや自然観察会が実施されているようだ。その自然観察会に拙者たちは来たのだ。
拙者は広河原の松上げや盆踊りに興味があると伝えると、花背の松上げがあったことや、今週末に広河原で行われると教えてもらった。
この女性は、花背エリアの生活を紹介する小冊子を発行されており、それを頂いた。
山間部のまちづくり活動・地域おこし活動をされている方、というのが分かりやすい表現だろうか。
オオハンゴンソウという特定外来種の駆除の話や、狩猟の話なども聞かせてもらい、充実のランチタイムになった。
30分ほど時間が空いたので、周辺をジョギングし、桂川の上流である上桂川(もしくは大堰川)に足を浸してみた。暑いながらも良い空気を吸えた。
自然観察会
定時になり知人とも合流できた。
ここから目当てのイベントである自然観察会がスタートする。
右も左も分からぬままリーダーさんの言いなりになり、バイクで少し場所を移動し、旧道沿いに停める。
集まったのはたしか13人で、ほとんどがじいちゃんばあちゃんと呼ぶべき年齢で、数人だけ若い世代が混ざっている感じ。
自己紹介が始まったが、12人もの名前を覚えられるはずもなく、拙者には紹介すべき自己もない。なんだか分からないまま来てしまった、ただの男である。
自然観察会という名の通り、周辺の植物に目をやっては、これは〇〇だ、これは△△だ、毒がある、食べれる、などと教えてもらえる。名前の由来や特徴などよく知っておられる。メモを取りながら聞いたなら、とても勉強になったに違いない。
後々理解したところでは、こちらの会は、NPO 自然観察指導員京都連絡会の方々であるそうで、定期的に山野に出かけてはハイキングがてら自然を観察したり、子どもたちに教えたりしているそうだ。
また、林業女子会の女性の呼びかけで、花背でも植生調査をしているそうである。
皆様、ご高齢になっても向学心が高く、また運動にもなっているので、良い会だなぁと思った。
この会の参加者の中に、花背で狩猟をしている方がおられ、次の章につながるのである。
罠の見学
最初のやまとそらのおうちに戻り、スイカを頂いた後、狩猟の方から猟場を見学してみるか? とお誘い頂いた。
これは拙者が先月狩猟免許を受けたと言い、でも何も知らないとも言ったからである。
しかし、この後雨が降り始め、めんどくさいことになるのである……
ちょっと長くなってきたので、続きものにするよ。
また次回。
To be continued…
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