カテゴリー: 楽しく走ること

  • 郡上の徹夜おどりに行ったけど、台風のせいで…【1.拝殿おどり・白鳥おどり編】

    郡上の徹夜おどりに行ったけど、台風のせいで…【1.拝殿おどり・白鳥おどり編】

    人の行き来が激しくなるお盆に台風が来るなんてどうかしてるし、
    台風が来ると分かっているのに郡上八幡の徹夜おどりに行くと決断するのもどうかしている。台風からは逃げられると信じていたのだが……。

    8月14日、連日の盆踊りで眠たい体を無理やり起こし、朝の8:40に京都駅を出発する高速バスに乗り、だいたい予定通りの12時前に郡上八幡インターに到着した時、空は晴れわたり日差しが暑かった。長良川のダイナミックな流れや小高い山の緑を見ると旅情があふれ、徹夜踊りを味わえる高揚感に足取りが軽くなった。
    しかし、すぐさま不安に苛まれることになる。
    予約していた帰りのバスの運休が決定した。
    こうして、3つほど予期せぬ出来事に出くわした旅が始まったのである。

    日本3大盆踊りをご存知だろうか?
    みなまでは言わないが、一つは岐阜県郡上八幡市の郡上おどりである。
    水が豊かな城下町で、長い日数実施されるし、お盆の4日間は徹夜で踊り明かすことでも有名。音頭と下駄の音が朝まで鳴り響く。

    拙者は郡上おどりin京都を4回ほど体験したし、現地の徹夜おどりも1度だけ体験済みである。
    また行きたいなと思いつつ、コロナ禍に阻まれていた。
    そして今年、ようやく完全復活を遂げる。行かねば、行かねば。

    だが、どうやって行こうか?
    バイクで走って、キャンプで1泊するのはどうか? という案も考えていた。これをすれば、白鳥おどりにも参加できる。
    あるいは、前回同様の0泊の高速バス弾丸トラベルはどうか? 徹夜おどりなので、宿泊する必要はないのである。
    考えているうちに、ヒヨコが孵化したり、でもいなくなったり、台風が来たりして、高速バス弾丸トラベルを選択する事になった。
    結果論として選択は失敗であった。撃ち放った弾は途中で失速し、帰れなくなったのである。
    バス会社は復路の対案も示さぬまま運休の連絡をよこした。

    さて、どうやって帰ろうか?
    と深くは考えないことにした。
    まずは踊り用の下駄を買う。遅い時間になると混雑するので早めに買ったほうが良い。

    次に、郡上八幡に来たらやりたいことがあった。
    それは川遊びである。
    町のすぐ近くを流れる川(吉田川)で遊ぶ人が多く、また橋の上から飛び込むのも有名である。
    泳ぐのが苦手であったがこの5年間で拙者は変わった。泳げる場所では泳ぎたい。
    家から水泳用のインナーを身につけてきたので、後は脱ぐだけ。
    暑い日なので川遊びする若者は多かった。まずは恐る恐る川に浸かってみる。
    冷たい。ひえひえだ。琵琶湖や温水プールに慣れた体には、想定外の冷たさだ。水は濁っていて清流とは言えない。どんな深さなのか全く分からない。
    初体験の拙者を横に、勝手知ったる人たちは岩場や橋から飛び込んでいる。
    自分もチャレンジしてみるべきだと思った。

    拙者は度胸も無鉄砲さもあるので、落ちるのはできる。
    しかしながら、飛んだ後は恐怖で身がすくむし、おっさんなのに「キャア」と声が出てしまう、入水時のフォームも悪くてめちゃめちゃ衝撃を受けてしまう。
    そこそこ町中で育ったから苦手なのはしょうがないよな、と自分を慰めたけれど、田舎で育ったとしても苦手だっただろうな。

    この川の冷たさに味をしめて、気温が暑くてもランニングができると確信した。
    周囲をぐるりと走り、町を体感した。特徴的なのはやはり水の豊かさ。鮎釣りの人をよく見かけるし、水を引いた場所をそこかしこで見かける。
    城山にもアタックし、満足感を得た。トータル7km。
    そして、再び川岸に行き、汗びしょびしょのウェアを脱ぎ、岩場から川に飛び込む。
    やはり怖くて「キャア」と声が出てしまうし、入水が下手でキンタマに衝撃を食らった。
    町中育ちなのでしょうがない。

    その後の時間は、旅先の暇時間になり、本来であれば夕食を食べて、夜8時の踊りスタートを待つだけだが、意外なエピソードを挟まねばならない。
    7月の高島おどりにてご縁をいただいたのだが、郡上おどりを含む奥美濃の踊りに詳しい方と連絡をやり取りする関係になり、「白鳥の拝殿おどりの練習会に行ってみませんか?」とお誘いをいただいた。「足がないので今回は厳しい」とお答えしたところ、「送迎しますよ」とのこと。最近は他力本願を念頭においているので、こういうお誘いは極力受けることにしており、「折角なので行きます」とお答えした。
    この答えにより、かなり旅の運命が変わる、一般的には悪い方に。

    午後6時半、日が暮れかかり、観光客がわさわさと町に出てきて、ちょっと温泉街の趣を見せる郡上八幡の通りを、拙者は逆に去る。国道に出て車に乗せてもらうためである。
    高速を飛ばしてやってきてくれたその人の名をここでは、すえすけさんとお呼びしよう。
    お会いするのは2回目であるので、いささか正体不明である。
    持っている情報としては、盆踊り好き、学生時代は京都にいた、2つくらい。
    車内でお喋りした結果、お仕事のことや、踊りよりも音頭や民謡に興味・造詣が深いことが判明した。
    山々に霞みがかった田舎道を軽自動車は走り抜け、白鳥の前谷白山神社に連れて行ってもらったのである。

    拝殿おどりというものを拙者はよく知らない。
    だが、Twitterに流れてきた動画を見た記憶がある。儀式感があって好きな感じだった。
    現場に行くと、おっちゃん方が集まっていて6・7人。すでに拝殿おどりの練習その1が実施された後で、女性陣は別の盆踊り会に出掛けたらしい。郡上おどり、白鳥おどりをはじめ、色んな場所で盆踊り会があるとのこと。

    少人数で踊られた拝殿おどりはどんな感じだったか?
    一言でいうと、大人のかごめかごめ。
    まず、拝殿というのはこんな感じ。

    京都の神社にも拝殿はあるけれど、神輿が置かれたり、献酒が置かれたり、太鼓の演奏があるようなイメージ。一般人が上って踊るイメージは全くない。
    拝殿おどりの本番は踊り子全員が拝殿に上って踊れる人数で行われるらしい。
    拙者も体験したが、踊りよりも唄が重要らしく、リーダーが歌い、フォロワーが返すパターン。七五調で、都々逸というのが似たものとして挙げられるだろうか。歌い手は歌える人が順番に回すらしく、その歌詞を手持ちカードのように繰り出すようだ。踊りはさほど難しくはなかったはず。
    下駄のリズムと生唄だけのかなり原始的な踊りだが、唄や踊りは流行に合わせて補充され、踊りの種類も歌詞も豊富らしい。
    すえすけさんは良い声で歌っておられたし、拙者も合いの手を多少頑張った。
    拙者はフレンチフォークダンス会にも参加するのだが、同じようにシンプルなステップと生唄だけの踊りがあり、原始的な踊りは世界共通だなと感心した。
    派手な楽しさはないものの、盆踊りの歴史が感じられ、脈々と受け継がれている流れに身を委ねる安心感があった。盆踊りの奥深さを感じたところである。

    とにかく、よそ者を受け入れてくださり、保存会の三島さまを筆頭に皆様に感謝を申し上げたい。
    ありがとうございました。

    拝殿踊りは夜の10時半頃に失礼し、白鳥おどりに向かった。
    白鳥おどりは噂に聞いていた。郡上おどりよりも速くて激しいと。石黒さんならそっちの方が好きじゃないかと言われていた。若者は白鳥おどりを好むとも聞いていた。
    ゆえに、いつか来ようと思っていた盆踊りであり、すえすけさんの計らいで体験できる事になった。感謝である。

    会場に到着すると、噂に聞いていたとおり若者たちが多い。どっから出てきたん?と思うほどに多い。
    さっそく踊りの輪の中に入ってみる。速い、ムズい。
    それなのに、なんでみんな悠々と踊れているのか? 郡上おどりには踊り初心者みたいな人も多いのに、白鳥ではそういう人をあまり見かけない。
    自分の踊れなさに唖然とする。
    ちょっといけそうな時もあるのだが、集中力を切らすと急に踊れなくなる。盆力が足りない。
    それでもなんとか輪の中には入っていたが、神代(じんだい)という曲はダメだった。輪から出ざる負えなかった。
    若者たちは余裕で踊ったり、駆け回るように踊ったり、ただの行進やないか!と思うレベルで踊ったりしていて、衝撃的だった。


    次回は、頭のフレッシュな序盤から参加して、踊りをマスターすべきだと思った。
    この地ですえすけさんは色んな人に声をかけられ、親しくし、この界隈の売れっ子なんだな、と思い知る事になった。

    ちなみに、なぜみんなあんなに踊れるのか? とすえすけさんに言ってみると、初心者は諦めて早々に輪から出るから、という答えだった。ガチ勢時間になっていたもんな。

    日付が変わってしばらくした後、本命だった郡上八幡へ向かうのであるが、想定外の出来事に見舞われるのである……。

    つづく

  • 灼熱のリレーマラソンで戦ってきた、嵐山耐熱マラソンのこと

    灼熱のリレーマラソンで戦ってきた、嵐山耐熱マラソンのこと

    正気の沙汰ではないのに、参加する人々が沢山いた。
    嵐山耐熱マラソンという大会があって、8月の暑い最中に42.195kmをリレー方式で走る。
    クレイジーだけれど、どのチームも楽しそうだった。
    みんな、頭のネジが溶けてるのかもしれん。
    拙者は女性と同じチームになって、タスキを渡したり受け取ったりしたかった。それなのに……。

    今年に入ってからゆるくランニングクラブに参加している。
    会費は特にないし、入会届も出していない、行っても行かなくてもいい。その名も京都ビアラボ ランニングクラブで、クラフトビールのお店のサークルである。
    拙者は2月から毎月参加していて、第三土曜日16時にお店に行って、1時間で8kmくらい走って、銭湯に浸かって、ビールを飲みながらのお喋りを繰り広げていた。すると、嵐山耐熱マラソンの話題が出てきて、周りのみなさんが、出るよ出るよ、と言っているので、拙者もそのノリで申し込んだ。さほど興味はなかったけど。

    リレーマラソンにはあまり興味がない。
    マラソンは個人戦だからなぁ。自分との戦いだからなぁ。
    1度グルメリレーマラソンに呼んでもらったことがあったけど、ご家族チームの助っ人みたいな感じで、数人しか知り合いがおらず楽しさは味わえなかった印象。
    また、ハーフマラソン(21km)は6000円くらいで、リレーマラソンは1人4000円くらいで、5km程度しか走らないのに値段が高い、という勘定もしていた。

    そんな気持ちで参加申込すると、京都ビアラボは3チーム作るぐらいの勢力になっており、拙者は真ん中のゆるふわチームに配属されていた。女性も含むチームだったので、変なコスプレとか着てワッキャしながら走ろうと思っていた。
    だが日が経つと、参加人数がさらに増え、なぜだか拙者はエリートチームに繰り上がり、全然ゆるふわじゃなくなった。
    1kmあたり5分とか4分とか平然と走る奴らの中に入れられて、プレッシャーを背負うことになる。

    1周1kmなので短距離用のトレーニングを積もうと思ったが、この夏の暑さにやられ、むしろ走力は落ちてくる。
    不安は募るばかり。
    なおかつ本番前日は瀧尾神社の盆踊りがあり、調子にノリすぎ、場を荒らしすぎ、体力も使いすぎた。行くべきじゃなかった。
    本番当日は足の張りをかかえて、嵯峨嵐山駅に向かった。

    会場の公園に着くと、すでにアップしているランナーがいる。こんな暑いのによく走るなぁ、ガチな人怖い、と思った。
    ほどなく京都ビアラボチームの待機場所を見つけた。ビアラボ関係者は40人くらいになっており、おそらく参加チームの中では最大勢力だったのではなかろうか。同時に知らない人が多いということでもある。同じチームのメンバーにゼッケンを配ろうと思ったが8人中4人は知らないし、1人は集合時間に来てないし連絡先も知らないし、かなり困惑。
    最初は9人と聞いていたが前々日に1名欠席になり、当日は1人来なくて、7人でのスタートになった。42÷7なので1人6周ということになる。まぁこれはこれで平等。

    謎の開会式を経て、スタートの号砲が鳴ると、全チームめちゃめちゃ飛ばす。
    我がチームのメンバーも普段よりハイペース。
    そして、普段は絶対に見せないであろう満身創痍の顔で帰ってくる。
    拙者も1週目を走ったが、めちゃめちゃしんどい。まず路面がジャリジャリで走りにくい。声援がいつまでも聞こえて気を抜けない。タスキを回さないといけないのでマイペースでは走れない。
    また、7人で回すと、休憩時間が24分ほどあるが、これによりどの程度回復が見込めるかが分からない。
    ヤバい戦いに足を突っ込んだと思いつつ、周りの盛り上がりに当てられてなんだか楽しい。周りのみんなもしんどがりつつ楽しそうなのである。本当に正気の沙汰ではない大会だ。

    競技会場は河川敷の運動公園をイメージしてもらえば、だいたい合ってる。
    運動場エリアや林エリアがあって、中途半端な生け垣エリアもある。
    暑さの方は風があったり曇る時もありつつピーカンの時もあって、まだマシな方だった。
    それより自分が思い描くイメージよりも全然速くは走れなくて、なんつう鈍い足なんだと苦々しい。
    魔神のように走りたいのだけどな。特に声援を受けるエリアでは。

    レースが中盤に差し掛かったあたりで、我がチームの来なかったメンバーが急に来た。彼によると色々と連絡の不具合があり寝耳に水だったそうだが、仕事中にも関わらず駆けつけてくれたらしい。ゼッケンを渡し、参戦してもらった。
    これにより、あと何周すれば良いのかという計算に戸惑ったが、何度か計算ミスして正しい答えが導き出された。3人だけあと2周で、4人はあと3周という計算。
    ちなみに拙者はあと2周組で、めちゃめちゃ気持ちが軽くなった。3周と2周の差はでかい。

    死ぬ気で走ろうと思ったが、流石に死ねなかった。

    自分の出番が終わった後は、ゴール後の手配に勤しんで、みんなでゴールする手はずを整えたり、写真撮影を頼んだりしてクライマックスを待つ。我らのアンカーが最終コーナーを回って、広々とした中央のコースに進み出ると、チームのみんなで並んで、ゲートをめがけて走って、ゴールテープを切って、ワッと盛り上がって、
    「チームで走るのって、めちゃめちゃ楽しいやん」
    と、思った。

    2:42:20というタイムは、総合21位で、132チームあった中で、そこそこ上位で誇らしかった。
    他の人達が走っている最中にビールで乾杯して飲んで、とても美味しく、気持ちよかった。優越感。

    その後、銭湯で汗を流し、祇園の酒場(山根子)を貸し切りにした完走パーティーが行われた。
    同じ経験を分かち合った仲間との飲み会は心地よくて盛り上がった。
    あんまり気心は知れてないのだが、2月から計6回参加しているのでそこそこ顔は売れてるし、走るのが好きでビールも好きという同じ嗜好を持っている安心感がある。変な奴は紛れ込まないというか、暑い最中に参加費を払ってまで走るクレイジーな奴らしかいない。これは安心できる。何の躊躇もなくはっちゃけられる。バンザーイ!

    結論としてはクレイジーなことは買ってでもしろ、ってことだな。

    まぁ、ガチチームに配属されて、女性とのタスキの受け渡しは味わえなかったのは心残り。
    来年はゆるふわチームに入れてもらおう。

    以上。

  • 無精者だが大原に有精卵を買いに行く。あと無音の滝

    無精者だが大原に有精卵を買いに行く。あと無音の滝

    京都の鴨川沿いを北上し、高野川を遡ると比叡山が接近してくる。その西側を進むと山の気配が漂い、ヒヤッと涼しくなる。そのまま山の中に入っていくかと思いきや、ちょっと開けて田舎っぽい風景が広がる。そこが大原である。
    三千院が有名なあの大原。

    大原に行こうと思ったのは、有精卵が売っているという情報があったからである。
    昨今の玉子不足で売ってないかもしれんけど、その際はランニングでもして、無音の滝なるものを見てみようか、とバイクを走らせた。

    2023年6月21日(水)、平日で夏至だ。
    平日の昼間からぶらぶらと出かけられるのは、現在休職中だから。1年ほど調理の仕事に勤しんでいたが、モチベーションが下がったので辞めた。美味しいものを求めなくなって、料理への探究心がなくなったのが大きいと思う。
    収入については不安を持ちつつ、その不安のせいで変な選択をしないようにと自分を戒める。

    有精卵が売っているというのは、大原里の駅。田舎に行くとよくありそうな直売所。
    平日の正午前だったが、7割くらい駐車場は埋まっていたし、併設のカフェは満席だったようだ。賑わっている。
    直売所の棚を見ると、かなり商品が減っていて一抹の不安を感じた。
    玉子は売り切れているかもしれない……。
    野菜、米、よもぎ餅、パンなどが売っている。それらをスルーし、玉子、玉子と店内を見回すと、見つけた!
    10個入りのプラパック、ちゃんと有精卵と書いてある。お値段は?
    700円!
    まだまだ玉子不足で高騰している。昨年秋の時点では500円ほどで買えたはずなんだよな。でも、あるだけ良かった。
    玉子の他、1000円の味噌、キュウリ、ビーツ、よもぎ餅を購入。
    最近は脱プラごみを意識しているのだが、全部プラやポリ袋に入っているので少しだけ嘆息。

    有精卵を手に入れたので、次は無音の滝を目指す。
    バイクをちょっとした公園に停め、ウェアに着替えてラン開始。
    地下足袋と腹掛けスタイルなので、田舎道によく似合う。大原には庄屋さんの家みたいな屋根が多く残っており荘厳だ。田舎と表現しているが、京都にはかなり近いし、裕福な家が多いと思われる。地名のブランドもあるしね。
    広大な農地はなく、すぐ山に行き当たり、上り坂になり、観光地によくある駐車場や喫茶店が増えると三千院に行き着く。
    三千院には入らずに、沢がある坂道を駆け上っていく。寺院が並んでいるので舗装されている。

    大原には来迎院と勝林院というお寺がある。この2つは声明道場として有名だと京都検定に出てきた。
    声明というのは、節を付けてお経を読むことであり、それって今では念仏として普通のことだが、その源流の道場がここにある、という認識。
    てことは、江州音頭とか〇〇節の源流なのであり、盆踊り愛好家としては感慨深い。
    無音の滝というのも、この声明の修行が行われた滝であることからその名前がついたそうだ。
    白い水流がせらせらと散って、なかなか風情のある滝だと感じた。

    その後は、赤しそ畑を通り抜け、寂光院にも足を伸ばし、ランニングを楽しんだ。
    周辺を一周りすると10kmほどになるので、走って回るには充実した場所だった。田舎道、山道、観光地のバランスが良い。次は山の中にもアタックしてみたい。

    ぶらぶらとランニングをして、平日の昼間に誰の役にも立たぬことをしており、大人としては恥ずかしい限りであるが、今回得た情報が誰かの役に立つ可能性もあるし、恋に疲れた女に大原の地をオススメできるかもしれんし、考えすぎないでおこう。

    仕事に疲れた男がひとり、涼やかな大原を後にして、住宅の建ち並ぶ伏見に帰り、有精卵を温め始めるのである。

    以上。

    ちなみに、山田農園さんでも別の有精卵が買えます。

  • トレランには筋力だけじゃなくスキルが必要だ

    トレランには筋力だけじゃなくスキルが必要だ

    今朝起きるとペンギンみたいな歩き方になっていた。
    GWだというのに、疲労回復に専念せねばならないようだ。
    筋肉痛よ、鎮まり給え。

    2023年5月3日(水・祝)JR藤森駅から比叡山までトレイルランニング的なことをしてきた。
    大岩山、稲荷山、阿弥陀ヶ峰、清水山、大文字山、瓜生山を経て、比叡山に入らせていただいた。
    ランニングアプリでは、31.54km、7時間32分となっている。
    大文字山まではそこそこ走れたが、それ以降は前ももの筋肉(大腿直筋)が肉離れ寸前までぷるぷるしだして、ヤバかった。

    軽装でどこまでできるのかチャレンジで、足袋と腹掛けで臨んだ。

    現金を持って行かなかったのが大きな反省である。
    スマホと電車のICカードでなんとかしようと思っていた。
    だがこれは、水分補給に困ることになる。自販機は点在していたが現金がないと買えない。
    また、比叡山ケーブルにも乗れない。

    登山とトレランは別のスキル、別の考え方が必要だと実感した。
    登山とトレランの間のようなトレッキングと言うと聞こえはいいが、登山のように険しいところには行けないし、トレランのように長距離を走れないのが現実であった。
    トレランにはトレランの知識と経験が必要で、水分の運び方はかなり大事やし、携行食の考え方も大事。動いている最中におにぎりとかを食べると胃がもたれるのだ。

    本当は、比叡山を滋賀方面に抜けて坂本に行けるんじゃないかと思っていたし、それも可能であったが、比叡山の時点で4時になっていたので挫折。一番近い下山ルートを選んだが、その道が石ゴロゴロでめっちゃ辛かった。
    スタート時間が遅い(9:40頃)というのも反省せねばならない。

    比叡山では挫けそう、というかほどんど挫けていたのだけど、初心者であることを実感できたことと、それでも山に身を置けるタフさがあることを喜べと自分に言い聞かせた。

    下山後のセブン-イレブンが大変ありがたかった。

    それを言うなら、三条通のローソンも、白川通りのファミマにも助けられました。
    感謝。

    反省は多いものの、自分の実力を知るには良い機会になった。
    逆回りならいけそうだ。JR比叡山坂本をスタートにしてJR藤森に戻るコース。
    まぁ、それも良いけど、JR比叡山坂本からJR保津峡もやってみたい。このルートは途中で町に出ないので良い修行になりそう。

    他にも大文字あたりは分岐が多くてまだ楽しめそうだし、比叡山はトレイルランナーが多く、ちょうどよい傾斜のルートがあるのかなぁと思ったり、次からの楽しみが増えた。

    これは修行なので、旅情などはほとんどないし、人との交流もぜんぜんないのだが、大文字山から南の山景を見た時に、自分が走ってきた山を振り返れるのが感情のピークだったかな。

    以上、反省を踏まえてまた頑張る。

  • 腹掛けで走る、良いことと悪いこと

    腹掛けで走る、良いことと悪いこと

    ランニングをしているとシューズはどんなのがいいか? ウェアはどんなのがいいか? と考えることになる。
    なんでもいいのが基本だが、Tシャツはすぐ乾くやつじゃないとズクズクになるし、靴は合ったものじゃないと足が痛くなる。季節によっても装備が変わる。
    そこそこ悩ましいのである。

    しかし拙者は何を血迷ったのか、飛脚に寄せにいっている。
    足袋で走るとメリットがあると分かったし、飛脚棒で走るのもメリットがあると分かった。

    次なるアイテムは、腹掛けである。

    飛脚、あるいは太鼓を叩く人、あるいはお神輿を担ぐどちらかというと若い女の子、を想像していただいて、それらの人が着ているエプロン的なものが腹掛けである。
    拙者には必殺仕事人における三田村邦彦氏が着用しているイメージがある。(例示がオッサンだなぁ)

    飛脚が着るわけだから、走るのにちょうどいいんじゃないかと思って、どうしも試してみたくて、購入した。
    幼少期にお祭りアイテムとして着せられたかも知れないが、自分で買ってまで着るのは初めてである。

    まず、Tシャツを着ずにダイレクトで腹掛けを着てみた。
    どことなくT.M.Revolutionっぽくなる。紐の感じが。
    あと、乳首がちょうど出るか出ないかギリギリのところになって、セクシーすぎる。
    だから、ダイレクト腹掛けは特別な夜しか着ないことにした。

    Tシャツを着てから腹掛けにしてみる。
    着てみて初めて知ったのだが、腹掛けはポケットが広々としている。そこそこドラえもんの四次元ポケット、は言い過ぎなので三次元ポケットくらいのレベルではある。一次元はセンターにあって、二次元は右に入り口があってセンターまで広がっていて、三次元は左に棒状のものを収納できるポケットがついている(太鼓のバチ用か?)
    すごくややこしい書き方をしてしまったが、とにかく衣服なのにも関わらず収納が豊富。(今回買ったやつがたまたまかも?)
    普段はウエストポーチを装備して走っているのだが、必要がなくなり、腹掛けにスマホも電車のICカードも家の鍵も納めることができた。
    し、か、も、小物を収納した上から腰紐で縛るので、ウエストポーチよりも揺れない。
    というわけで、ウエストポーチが不要になる点で合理的だ。

    また、走りに出かけてみると防寒の面でも優れていた。
    走るとそこそこ前方から風がくるので、肌寒い日もあり、腹巻きを装備する時がある。
    腹掛けなら前方からの防御力が強く、背中はスッキリとしているので、走るにはめちゃめちゃ合理的だ。

    あと、紐をギュッと縛ると、姿勢が良くなる気がするので、フォームが乱れにくくなり、合理的だ。

    走ることにおいては、かなりメリットがある。

    しかし、腹掛けで走っている人は、嵐山や東山に多くて、それは人力車の人達で、ランナーではなく人足のイメージがついている。日本人の前に出るのは恥ずかしい。
    実際に、お隣の奥さんに挨拶もせずコソコソと逃げた。
    ただ、外国人の前に出る時は、「Japanese runner style!」と言いたくなるので、観光地を中心に走ればいいかって思った。

    というわけで、皆さんも腹掛けランナーになって下さい。
    みんなでやれば恥ずかしくない!
    お腹の収納力と背中のスッキリ感に驚いて下さい!

    以上。

  • 飛脚棒で走ってみると分かること

    飛脚棒で走ってみると分かること

    飛脚は棒の先に手紙を挟んだり箱を付けたりして走ったらしい。
    実際に見たことはない。
    それはたぶん江戸時代の話で、今とは走り方も違ったのではないかと言われている。

    令和時代に生きる拙者はというと、飛脚では稼げないので、ランニングは趣味であり、ただ走るだけではなく、走った後のビールや銭湯、トレラン、旅ランなども好んでいる。
    ランニングは簡単なスポーツだ。家を出て、適当に走って、家に戻れば良い。
    だが、銭湯をゴール地点にするには少し計画性が必要だ。
    よくあるパターンは銭湯まで行き、荷物を置かせてもらって、数キロ走り、銭湯に戻る。A to A のパターン。
    しかし、A to B をやる人もいて、そういう人はトレランリュックに着替えを詰めて走るらしい。

    拙者は思う。トレランリュックを買うべきかなぁ。しかし背中が蒸れるのは嫌いなんだよな。できればリュックを逆にして胸側に抱える方が好き。うーむ、トレランリュック、いらんなぁ。
    そういえば飛脚って、リュックを背負わないよな!

    というわけで、飛脚棒に銭湯セットを釣って走ったらどうなるのか? やってみた。

    ちなみにWebの記事では飛脚棒を使ってみる記事はそこそこある。
    しかし、記事のための企画って感じで、本気度が足りない。こっちは実用性を求めているんだ。
    トレランリュックを超えれるか否か、それが知りたい。

    花粉が飛びまくっている春の土曜日。梅は散りはじめ、サンシュユが咲いたり、木瓜の花が目立つようになってきた。
    だいたい決まったいつものコースを走る。違うのは竹の棒にトートバックを付けて担ぐこと。

    竹は20年は経ったような品だが、取り付ける部分は近代的にカラビナとトートバックにした。

    飛脚棒を持って道を歩くなんて、周りの人が誰もやってないから、ちょっと恥ずかしい。
    だが、白日の下に持ち出してみると気づいたことがある。

    杖に擬態できる

    飛脚棒は肩に担ぐから飛脚棒なのであって、地面につけると杖だった。
    杖を持っているのは変じゃない。険しい山に向かう人か、ノルディックウォーキングみたいになるので大丈夫。

    杖状態で近くに駅まで行ってみて、いよいよ担いでみる。

    選択肢が多い

    飛脚棒を肩に担ぐだけだが、選択肢が多い。
    右肩か左肩か。どの程度荷物を遠くにするか。手で持つ位置はどこにするか。持つ角度はどうするか。
    どのポイントが楽なのか、安定するのか分からなかった。

    そして車とすれ違う時にも効果を発揮する。

    強くなる

    どうも人間の心理は長い棒を持つと強くなるようで、いつもなら車とすれ違う時は逃げるように遠ざかるのだが、棒を持っていると戦うすべがあるような気になった。強い!
    また、存在感もアップして、車が気をつけてくれそう。

    むしろ、棒を持って走ることに子供の頃から憧れていたような気になった。
    ドラゴンボールとかでね。

    しかし、人目にさらされているのである。

    人の視線はちょっと気になる

    まぁ、普通に生きている人は、飛脚棒を担いだ人とすれ違わないので、視線がむくよね。ちょっと無視できない存在になる。
    たぶん多くの人に見られる。
    その分、頑張って走り去る。

    走っていると徐々にしんどくなってくる。

    姿勢が良くなるかな?

    これは検証できていないが、肩で棒を支えるので姿勢が良くなるはず。
    だとは思うのだが、変な姿勢になる可能性もある。片側に力が入ったりするから。
    ちょっと分からん。
    とにかく途中から、姿勢をキープするのがしんどくなる。
    棒を持ってる手がだるくなってきたりもするので、左右を変えたりする。

    そうすればいつものように走れるかと思うが、そうではない。

    速くはない

    今日の調子なら、1kmあたり5分台で走れたはずである。
    しかし結果は6:21だった。やや遅いペース。
    また、上半身を動かさないようにしようとするあまり、走りがぎこちなくなって疲れる。
    この点、トレランリュックの方が速いんじゃないかと思う。

    あと、心理にも少し影響がある。

    地位が下がった気持ちになる

    これは不思議な心境だが、棒を担ぐというのは、やはり原始的であり野蛮な印象。
    また、振り売りの印象もなぜか持っており、駆け出しの下っ端感が出てしまう。
    自分の中の歪な価値観を発見した。

    というわけで、ぜんぜん使い物にならないわけではないし、そこそこ走れる。
    今回は練習なのでA to A だったのだが、目的地を変えて本番をやってみるべきだ。
    どうしてもリュックの背中の蒸れを許容できないからなぁ。飛脚棒でなんとかなるなら、ちょっとだけ嬉しい。
    あと、山でクマに遭遇したとき、トレランリュックでは牽制できないけど、飛脚棒なら……。
    いや逃げろ。

    夏場になったら進化して、ふんどしで走ってみるかもー。

    以上。

  • とあるランクラブはコスパ最高で誰にも教えられない

    とあるランクラブはコスパ最高で誰にも教えられない

    ランニングサークルを考える」という記事を書いたところ、情報を教えて頂き、また誘って頂き、さっと参加したところ、めちゃめちゃ良すぎて誰にも教えられない。

    拙者はランニングを趣味としており、10年以上の歴がある。
    基本的にはゆるランナーで向上心はないのだけれど、どうせなら自己ベストは更新し続けたいし、1kmあたり5分の速さは常に出したいと思っている。
    せっかくの趣味なので、ランニングサークルに顔を出したらもっと楽しめるかなぁと思いつつ、志向の違いや面倒くささにより、一歩も踏み出せないでいた。

    と、このような記事を書いたら、ちょうど良いのがあると誘ってもらえた。
    ありがとうございます!

    その日は雨予報の土曜日で、ランは中止なのかも? と気をもんでいたけれど、どうやら決行らしい。
    某所に16:00集合で、午前午後とも家でダラダラ過ごし、気がつくと15:00になっており、慌ただしく準備した。
    一度は家から出たものの、防寒具を忘れて取りに戻る。
    それゆえ時間がギリギリになり、走って駅まで向かう。
    ちょうど電車に乗れたものの、焦った状態が祟ってか、電車を降りた時にはグローブが失くなっていた。
    ショック!

    某所にはすでに知ってる人が3名で、他には6名がいて、拙者を含めると10名。
    人数もちょうどいいし、知り合い率も高くて、安心。
    記念撮影の後スタートだが、ウォーキングのチームと分かれたので8人が一緒に走る。その中の1人は翌日の京都マラソンにエントリーしているらしく、調整ランということで早々に離脱。7人になる。
    河川敷を走る。まだ肌寒い冬の気候。
    ペースは1kmあたり6分ほどで、喋りながら走るとかなりしんどい。だが、一緒に走るわけだから、ちょっとはコミュニケーションとらないと意味ないよな。
    「普段はどのくらい走るんですか?」の質問に「毎日15キロ」と返ってきたので、『やべえ、レベルが違う』と焦った。
    流石にその方は喋っていても息が乱れない。
    それでもその方いわく「もっと鬼みたいな人たちがいる」とのこと。
    怖い世界だ(笑)

    主催の方が先導してくれて、その背を追いかける。部活みたいだった。
    折り返し地点まで来たものの、参加者の1人が膝に痛みを抱えたらしく、離脱。6人になる。
    最後の1人になるまで走るというデスゲーム的なサークルではないので、8km走ってフィニッシュ。
    ちなみに、離脱した1人のために自転車で迎えに行くメンバーがいて、そこに友情の物語があった。感動的である。
    いつもだいたい1時間で10kmほど走るらしい。
    また、別に同じペースにこだわってなくて、速い人はさっさと行っても良いくらいの柔軟性。

    その後は、銭湯へ行って、汗を流し、体を温める。
    裸の付き合いが生まれる。
    ぽかぽかになった。

    いよいよここから、走って風呂入ったその体でビール。乾杯。
    1杯目はサービスしてもらえた。
    ありがたい。サービス良すぎる。1杯の恩、忘れじ。

    一緒に走った人たちとの飲み会で、何のこともない会話をし、わいわいとビールを飲んだ、旨すぎる。

    フランス人の子どもがお店に来てて、UNOをやりたいと言うらしく、走ったメンバーとプレイして盛り上がる。これ見よがしに「UNO!」と言う。ちなみに子どもが勝利して、とても平和にゲームセット。

    と、こんなランニングサークル。
    良いペースで走れ、湯にも入れ、ビールも旨く、知り合いも増え、会費はゼロ円なので、コスパ最高すぎる。
    色んな人にオススメしたいのは山々なのだが、いかんせん今の規模感が最適だと思うので、メンバーを増やすのはいかがなものか。
    だから大っぴらには書きづらい、変に情報を流して雰囲気が壊れたら嫌だからなぁ。
    耳打ちレベルだけで、ヒソヒソと教えることにしよう。

    そもそもランニングサークルはコスパもタイパも高い。
    体を鍛えれる上に、交遊も捗る、いちいち自己紹介しなくても仲間感が醸成されるし。
    あと運動してる人はサッパリした人が多い、こだわりがないというか爽やか。
    拙者は球技が苦手なので、ランニングサークルがちょうど良い。
    身近な人の記録に引っ張られて、タイムも伸びるんじゃないかと期待している。
    良い事ずくめだ。

    もっとさっさと参加しとけば良かった。
    拙者の人生に必要なのはこれだった。

    以上。