睡眠が大事だと言われはじめ、ポケモンスリープなどのアプリもリリースされ、大谷翔平氏は大活躍し、拙者も睡眠の質を上げたいと思っている。
みなさまは快眠だろうか?

拙者は古い民家を借りた当初からロフトベッドを作ろうと思っていた。
だが、折しもウッドショックとかで木材の値段が急上昇して、それ以降も価格は下がらず、むしろ上がり調子で、やる気を削がれていたのである。
月日は流れ、この夏に実家の店舗改装があり、多くの廃材が手に入ったので、いよいよその時がきた。

ロフトベッドには大きく2つのメリットがある。
1つはスペースを有効利用できること。ベッドの下に棚があれば広い収納スペースとなる。
2つ目は少し暖かいということ。ご存知の通り温められた空気は上昇するので、天井に近いほど暖かい。
かたやデメリットもある。
圧迫感が生まれること、自分の上り下りが大変なこと、ちょっと危険なこと。

拙者がロフトベットで寝たい理由は、主に温かさを動機としていて、「同じ部屋に暖かい場所があるならそこで寝るやろ、当然」と、天井の近くに寝床を近づけたいのである。
そもそも古い民家は床に断熱材が入っていない信じがたい構造なので、寝床だけを小部屋というか、カプセルホテルのようにして、その空間だけを温めようという冬眠する動物的な作戦であった。
だが今では、床の上に断熱材を敷いたし、薪ストーブも稼働させるので、必ずしもロフトベッドは必要ではなくなっていた。

記録的猛暑だった2023年にも秋がやってきて、古民家は冷え込んで、拙者は風邪を引いた。布団が寒いからだなと考え、木材はあるし、DIYの技術もあるし、ついにロフトベッド制作を決意した。

作り方を細かくは記さない。
廃材を使ったし、もともとあった棚の上に増設したような形だし、誰の参考にもならないからだ。
ポイントとしては、のちのちにマットレスを買うことを考えて、200cm×100cm以上の箱体を作ること。底面は通気するのが望ましいこと。あまりに天井に近すぎると匍匐前進で行動せねばならぬので、そこそこの高さであるべきなこと。
また、自分ひとりだけが使うので、65kgの荷重に耐えられれば良い。

廃材を使うので、新材をお店で買ってくるのと比べ、切るという作業が多くなるのだが、不用品は減るし、使えるものは増えるし、まさに一挙両得。
短く切りすぎたり、失敗もあったけれど、なんとか上に乗れるようになった。
作ったベッドの上に銀マットと布団を敷いて一夜を明かしてみたところ、想定通り暖かい。
腰が痛くなったのだが、ちょっと修正して、改善できるところがDIYの良いところである。
まだマットレスはないのだが、お店に行って固さを試してから買おうと思う。

部屋から運び出せない工作物が視界を覆い、なかなか荘厳である。
自分自身の手で使えるものが作れたので、とてもHappyな気分である。万能感、自尊心アゲアゲ。

さて、ロフトベットに上がって部屋を見下ろすと、なんとなく秘密基地にいるような気になる。
基本的に拙者が何かを作ると、秘密基地みたいになる。
これは、だいたい木材で作ることや、化粧板などを貼らずにワイルドなままで満足するのが原因なのだが、そもそも男ってのは秘密基地に住みたいのではなかろうか?
男はこうだ、などと言うと最近では「主語がデカい」と怒られるので、あくまでも自分の範囲にとどめるべきだ。
ただ実例を上げると、自宅の屋上に常にテントを張って、たまにそこで寝ているという男性がいる。
また、拙者が小屋を作ってそこで暮らしていた時、男性からの評価が上がったのを実感していた。
なので、男性が家を作ったりリフォームしたりする時、秘密基地を目指してしまうのかな? という仮説。
女性はやはり、子育てに適した巣作りをしたがるのかな?
女性を家に招きたい男性は、そのあたりを頑張るのかな?
という仮説。

とにかく拙者がDIYすると、どんどん秘密基地っぽくなる、というのが結論。
そして、女性にはウケないので、涙がポロン。
今日もロフトベッドに上がり、枕を濡らすのである。

以上。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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