「自分がやった方が上手くできるわ」と思うことはないだろうか?
拙者はそれが多い。
特に盆踊り会に関しては、「自分が選曲した方が盛り上がるわー!」という自負があった。
根拠のない自信。事実ではない。
これを事実にすべく精進しているところである。

2024年3月31日(日)、イズミヤSC六地蔵において、春のワイワイフェスタが開催され、その盆踊りコーナーを担当した。
拙者はショッピングセンターを盛り上げるイベントの中核に据えられたのである。
さて、盛り上がったのだろうか?
ぜひとも「石黒が担当する会なら行きたーい。キャーキャー」と言われたい。
その望みは叶ったのであろうか?

すごく盛り上がった、楽しかった、などと書くと手前味噌だと言われるので、これは記録、あるいは次回に向けた反省を記したい。
盆踊り運営のキモを包み隠さず記すので、関係者必見の記事になると思われる。

春の日曜日、13:00~15:00という2時間の枠をもらった。
イベント全体としては子ども向けなので、ターゲットに合った選曲をすべきだ。
しかし、子どもの集中力は有限なので、盆踊りにくぎ付けにするには30分が限界だろうなと推察する。
ゆえに、キッズタイムとトラッドタイムの2部構成のプログラムを考えた。

キッズタイムとひとえに言っても、どんな曲を流せば子どもは踊ってくれるか?
5年ほど前ならば「パプリカ」を流せば、みんなが踊りだしたのであるが、最近はそのブームも去り、過去のものになったようだ。
今は「ジャンボリミッキー」なのである。知らぬ間に流行っていて、拙者は去年知った。
しかし、それ1本では通じぬ。
そこで、他の曲を考えるのである。
まず情報その1は、子どもは聞きなじみがあってパワーのある楽曲なら自然に踊り出す。振り付けが簡単だからといって子ども向きというのは違うのだ。
次に情報その2、といきたいところだが、持ってる情報は1つだけだ。
結局はシンプルなところに行きつく、ビートが軽快で踊りたくなる曲に分かりやすいフリがついているのが良い、それだけだ。
というのを考えながら、関西の強豪ボンオドラーの熊ちゃんにも相談し、以下のラインナップをチョイスした。
・踊れどれどらドラえもん音頭
・アイドル
・おジャ魔女カーニバル
・ダンシング・ヒーロー
・ジャンボリミッキー
ちなみに、上から3つは拙者が一度も踊ったことのないラインナップである。
やったことがなくてもYouTubeを見て覚えられるのが今の世の中だ。便利でもあるし、覚えてないと努力不足と見なされる。
さて、曲目のウケはどうだったか?
実はかなり盛り上がった。15人を超える子どもたちが集まってきてラスト30分を一緒に踊ったのだ。
特に「おジャ魔女カーニバル」は楽曲にめちゃめちゃパワーがあるようで、25年も前の曲なのに、現代の子どもにも響くものがあったみたい。
そして実感したのは、オジサンにはめちゃめちゃしんどいラインナップだってこと。ジャンボリミッキー1発でもう、へとへとになるからなぁ。
それを差し引いても、今回の5曲はかなり良い選曲だったのである。いけるぜこれは。

トラッドタイムについても書いておこう。生音頭に挑戦した。
炭坑節とドンパン節はメロディが分かりやすいので、歌いやすい。そして音源を使うと短く終わってしまう。踊り子が「ちょうどのってきたぜ」という時に曲が途切れるのである。
そこで生唄である。
唄ってくれそうな人に声をかけて、3カ月前から練習を重ねた。
また、生演奏ならば拙者にはアイリッシュ音楽のネットワークがあり、これを盆踊りに活かせないかと考えた。
双方とも伝統曲であるし、ダンス音楽であるし、国は違えど底に流れるものは同じなのではないかと思うのだ。
これは島袋貞則氏に協力を依頼し、実際に本番で繰り出したところ、踊りが途切れることなく、なんとか踊ってもらえた。
生音頭の感想としては、まだまだ音の層が薄い、と思っており、もっと頑張りたいところである。ビートを生み出すには低音パートが大事なんだよなぁ。
今後も新たな仲間を増やせる余地があるので、さらにパワーアップさせたいと目論んでいる。
演奏に参加したい人、音頭に参加したい人、ぜひ連絡くだされ。

2部構成と書いたが、実際にはキッズタイム→トラッドタイム→フリータイム→キッズタイムという4部構成にした。
これは良い構成だった。イベント主催者との綿密な打ち合わせが功を奏した。
最初のキッズタイムを大人向けのレクチャータイムに使って、最後に子どもと一緒に盛り上がれるのが良かった。大人も子どもと一緒になって踊ると、とても良い気分になれるのだ。人ってそうやって命を繋いできたのだ。

レクチャーに関しては、まずは曲を流し経験者メインで踊って、次にレクチャータイムで時間を使って動作を解説し、最後にみんなで踊るのが良いと学んだ。
参加しようかどうしようかと迷っている人がいる最中にレクチャーを始めても、意味ないんだよな。経験者が踊って、観衆が「あっ面白そうだ」と思ったタイミングでレクチャーすべきだよな。

そうそう、レクチャーが大事だ。育てないといけない。
今回子どもたちが多く参加したのには秘密がある。
頑張って踊った子には縁日参加券が配られたのである。
エサで釣った感じで褒められたものではないのだが、それでも盆踊りを子どもたちに体験させるべきだ。楽しさを味わってもらって、そして8年くらい続ければ、めちゃめちゃ踊る子たちが育つのである。
長期的な視点が必要だ。
本当にイズミヤSC六地蔵さまは very nice な地域貢献をしている。最前線で地域コミュニティづくりをしている。
拙者もお手伝いができて光栄だ。

お手伝いといえば、色んなボンオドラーに来てもらえて、めちゃめちゃ嬉しかった。みんなが場に貢献してくれた。
京都はもちろんのこと、大阪や滋賀や兵庫の強者たちが集まってくれて、1シーズンぶりに再開できて、拙者は超ハッピー!
ひとりひとりとコミュニケーション取りたかったけど、準備も後片付けもあって拙者には余裕がなくて、物足りなかった。もっと余裕を持ちたいけれど、無能さゆえ、ドタバタするしかないのである。

「自分がやったほうが上手くできるわ」とやるのだけれど、結局は自分の無能さばかりに気づいてしまう。
そもそも、盆踊り会なんてものは一人じゃ成立させられない。みんなの協力あってのものなのだ。だからこそ、交流が生まれるし、地域コミュニティも作れるし、唄う人も踊る人も子ども達も、みんなが活躍できる。
盆踊りコーナーを担当する人間は無能なくらいでちょうどよい。
これが盆踊り会運営の大事なポイントである。
拙者にピッタリだ。

8月か9月にイズミヤSC六地蔵でまたやるよ~。
その際はよろしくね!

以上。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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