「稼ぐからこそ拡がっていく。」

こんにちは、地元である京都伏見の活性化を志す人、wishigrowです。

今一番アツい地方活性化論者、”木下斉”さんの新書が出ました。
だいぶ前に、まちづくり関連でネット検索している時に、木下氏のブログを発見し、それ以来の読者です。
木下氏のブログ

最近では、この人が寄稿している東洋経済オンラインの”地方創生のリアル”という連載がいっつもwishigrowのFacebookタイムラインに流れてきます。HOTですね。

本屋でこの新書を発見して、すぐに手を出しました。

wishigrowが『まちづくりって、こんなんで大丈夫かなぁ?』って疑問を木下氏はズバッと「そんなんじゃダメだ!」って言語化してくれるんです。

まちづくりの疑念と木下氏の答え

補助金

wishigrow:『補助金ってあまり良くないよなぁ、補助金を得てる事業って長く続いてないし。』

木下氏:「補助金を当てにするな」

補助金を入れた瞬間に、その事業は本来の機能を失い、誰も対価を支払うような取り組みではなくなり、補助金なしには継続できない状況にまで追い込まれてしまいます。
補助金をもらうことが目的化して、みんなが役所の推奨する取り組みばかりするようになります。

そうそう、役所ってマーケティングのセンスがないから、ダッサい事業に補助金を出したりするねんなぁ~。
まちづくり活動もサービスの受け手が対価を払いたくなる事業をせねばならないと思います。

イベント

wishigrow:『みんなイベントをしたがるけど、それでいいのかなぁ?』

木下氏:「一過性のお祭りでは意味がない。まちに新しい人が入ってくるように再投資する。」

何のリターンもない取り組みを「まちづくり」と称してやり続ける限り、その地域は活性化しません。

まちの変化を起こすのに大それたことを考えるのは逆効果だったりします。地域活性化で成果をあげるのは、一致団結した大集団ではなく、孤独と向き合って覚悟を決めた少人数のグループです。たとえ一軒の店からでも、その地域に変化を起こすことはできます。

特に若い人が地域活性化を志すなら、イベントではなくまちで稼ぐ事業をやって欲しいなぁと思います。

ファシリテーション

wishigrow:『ファシリテーションが実施される会は、煮え切らない気分になります。』

木下氏:「合意したから動くわけではない」

民間ベースの小さな地域活性化事業では、そのような(ファシリテーション技術で参加者の合意をとる)手法は役に立ちません。
全員が合意したからといって、全員が行動に移すわけではないからです。

責任を持って事業を推進する人達が大切ですね。

10の鉄則

必ず成功する方法はないが、やってはいけないことは明確。

  • 小さく始めよ
  • 補助金を当てにするな
  • 「一蓮托生」のパートナーを見つけよう
  • 「全員の合意」は必要ない
  • 「先回り営業」で確実に回収
  • 「利益率」にとことんこだわれ
  • 「稼ぎ」を流失させるな
  • 「撤退ライン」は最初に決めておけ
  • 最初から専従者を雇うな
  • 「お金」のルールは厳格に

それぞれ詳しく解説されていますので、詳しくは本書をお読みください。

具体的な稼ぎ方

木下氏の手法はアメリカにならって不動産オーナーからの出資を募るそうです。
まちの価値が上がって得するのはそれらの方々だから。
コストを下げる事業を行い、浮いた分で再投資するとのことです。

また、物件をリノベーションして、優れたテナントに入ってもらい利益を生み出すこともあるそうです。

稼げるまちづくりを

まちづくりって色んな意味を含んでいるので稼げないまちづくりはダメだとは言いません。
ただし、地域活性化っていうのなら補助金でコミュニティづくりみたいなことをしてたら、アカンわなぁ。
利益が出る事業をまちに増やす、若者たちがどんどんチャレンジできる環境を整える、そういう風にしていきたい。

本書に出てくる”三か月に一度何かに挑戦する”というのも気に入りました。
また何か始めてみようかなぁ、
3か月で終わっちゃうようなやつ。
そう思うとめっちゃスタートが切りやすい!

自分のまちで何かしたい方、読んでみて下さい。おすすめです。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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