こんにちは、京都伏見の商店街で生まれ育ちましたwishigrowです。
実家が商店街にありますので、商店街の活性化を考えることもある。
ちょうど、”京都学生祭典in伏見”をディスったごたごたの後に、この「商店街はいま必要なのか」という本が出版されていると知り、タイトル買いをしてしまいました。
この本は、あまり活性化についての言及はなく、これまでの小売業の歴史を振り返りる教科書的な本になっています。
商店街で育っているので、自分の育ちについて分かって、面白かったです。
流通の近代史
百貨店が現れ→通信販売が出てきて→商店街が組織的になり→スーパーによる流通革命→コンビニの興隆。
って感じで、その時消費者は何を求めていたのか?どういう労働で成り立ったいたのか?などがそれぞれ分かるようになっています。
現在では当たり前だと思っていることも、色々な環境や工夫の中で進化してきたんだなぁって勉強になります。
自分の育ちについて
一番衝撃的だったのは、商店の労働面です。
商店は家族労働に支えられており、商店の妻は、仕事をしながら主婦業もこなさなければならず、非常に負担がかかっていたとのことです。
これは、自分の親の身の上にめっちゃ思い当たることです。
家の掃除とか全然いきわたってなかったもん。
自分や兄弟は、親が商売に手を取られるので”ほったらかし”で育っています。
サラリーマン家庭と比べると、断然ほったらかし。
放任主義って良いようにに言いよる。
そんなこともあって、こんなwishigrowになっているのですよ。
もっと、手をかけて育てられていれば、別の能力を発揮していたのだろうなぁと思います。
まぁ、このwishigrowで満足なのですけどね。
”ほったらかし”で育ったのは、親の育て方が問題やったのではなく、そういう社会環境だったのだなぁって思うと、納得感が得られてとても良かったです。
たまに、「家が商売やってていいなぁ」「場所があっていいなぁ」とかって言われたりして、そういう環境に甘えるのはかっこ悪いなぁって思ってもいたのですが、親が商売をしていた犠牲ってのをこの身に受けている。
だから、与えられた環境を上手く活かすしかないよねっていうのが結論です。
コンビニは地域活性化に都合悪い
コンビニも商店的な家族経営の労働スタイルを引き継いでいるのだそうです。
コンビニオーナーは家族で運営する仕組みを敷かれている。
過重労働の問題もあるそうだ。
もはやコンビニはなくてはならないものになっていますよね。
小売業の進化形態だと思います。
しかしながら、”粗利益分配方式”によって、本部と加盟店で利益を分け合うのですが、どうしても本部が強い仕組みになっているようです。
悪い言い方ですが、本部に利益を吸い上げられる仕組みであるのは間違いない。
地域活性化の視点で考えると、コンビニで買い物をすると、本部のある場所(例えば東京)にお金を吸い上げられてしまい、地域内で循環するお金は減る。
もし地域活性化を考えるのであれば、商店街でわいわいイベントをする前に、普段の買い物でお金をどこに使うかってのがやっぱ大事。
「まちづくり活動をしています!」っていう知り合いが多いのですが、大手のコーヒーチェーン店に通っていたり、コンビニの商品を紹介してたりする人もいて、『ニセモノが!』ってプンスカしてます。
その他のウンチク
- 三越が日本最初の百貨店
- 三越は三井家の開いた「越後屋」という呉服店がルーツ、三井と越後で三越!
- 商品に値札がついていて、誰にでも同じ価格で売ることを”正札販売”という
- 今では当たり前だが、この”正札販売”は1673年に越後屋が始めたとのこと
- 商店は掛売や御用聞きで利便性があり競争力があった
- 日本の消費者は生鮮品について鮮度志向が強いので、近くにあるお店が重視されていた
- 上記のため、初期のスーパーは生鮮品で苦戦
- スーパーは”問屋無用論”のイメージがあるが実は問屋の役割は大きかった
これからどうなっていくのだろうか
商店街や小売業はどうなっていくんでしょうね。
インターネット通販なども登場し、また状況は変わってきていますよね。
人々のライフスタイルや、技術によっても変わっていくので、先を読むのは難しい。
何にせよ、新しい取り組みをした方が生き残る可能性が高いのだろうなぁって思っているところです。
この本、興味があれば読んでみて下さい。
データも豊富なので、読み解けばもっと勉強になると思います。
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おまけ、商店街活性化への考え方リンク
商店街活性化イベントがどうあるべきかとか→本当は語りたくない地域活性化の話
今後の商店街の生き残り案→商店街はミュージアムになるべきだ
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