読者諸賢、ごきげんよう。
って、登場しましたるはワラクリのwishigrowです。
「有頂天家族」を読み、自分の生活には小説が必要だと感じましたので、引き続き森見登美彦作品を読むことにしました。
「夜は短し歩けよ乙女」です。
10年も前のベストセラーなので今更感がありますが、めっちゃ面白かったです。
恋とファンタジー
主人公はさえない大学生の私。
後輩である黒髪の乙女に一目ぼれしました。
さえないので、ストーカー気味な恋愛道を歩みます。
また、黒髪の乙女も主人公です。
好奇心旺盛で素直でいい子、でもちょっと変わった子。
おっさんに胸を揉まれているのに「手が胸に当たっております」って言ったり、その後『揉ませてあげればよかった』的なことを考えたりする子です。
交互に語るのが面白い
大学生の私と黒髪の乙女の両方の視点で物語が進みます。
交互に場面を語るのがめっちゃ面白かったですね。
私に起こった出来事と彼女に起こった出来事がリンクしているのです。
同じ人と出会ったり、私が投げた達磨を彼女が拾ったりします。
ちょっとずつ真相が明らかになっていく。
落ちていたズボンが誰のか分かったり、なぜ脱ぐことになったのかが分かったり。
語り口調が変わるのもいい。
大学生の私の語り口調はちょっとお堅い。
彼女の語り口調は丁寧で擬音語が多くて可愛く思える。
著者はすごいなぁと思いました。
不思議な人たち
彼女は行く先々で色んな人と出会います。
不思議な人たちです。
タダで酒を飲むことに卓越していたり、天狗のような奇術を使ったり、三階建ての電車で木屋町に現れる人だったり。
彼女は好奇心旺盛なので大喜び。
そして非現実な世界に足を踏み入れたりするのです。
好奇心と一途さと
彼女は好奇心旺盛に行動する。
大学生の私はそんな彼女を一途に追いかける。
好奇心によって様々な出会いがあって縁があって物語が進む彼女。
彼女を一生懸命に追いかけることで、何かに巻き込まれ物語が進む私。
好奇心によって行動することも、一途に追い続けることも、両方が大事だなぁと思いました。
まとめ
面白い作品を読んで得した気分です。
そして、私wishigrowは『森見登美彦的な世界を生きているかも』って。
商店街に突如焼き鳥屋を出現させたり、食料品店の奥でフォークダンスを踊ったり。
これからもそういう世界に生きていこうと思った。
オモチロイことに無我夢中。
どっちかというと、自分は黒髪の乙女の方に似ているのかもしれんな。
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