タイトルに騙されてしまったな。
経済学はハッタリが大事なのか。
大竹文雄氏による“競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるには”を読んだ。
騙されたのだが、いい本だと思う。
競争社会の歩き方
“競争社会の歩き方―自分の「強み」を見つけるには”とのことで、仕事論を学術的に書いた本かと思った。
でも、全然違った。
経済学の本だった。
と言うと難しく聞こえますが、最近の話題を例に挙げて「経済学ではこう考える。」という分かりやすい内容です。
チケット転売問題やくまモン、小説などが例に出されるので、親しみやすい。
経済学に通じる人ならば、「難しい理論を分かりやすい実例で説明して、すげえな。」って思うことだろう。
私はというと、『まぁ、そんなこと知らんでも生きていける。』と思うことがほとんどでしたので、経済学に触れずに生きていくべき人間なのでしょうか。
サブタイトルがダメだな
タイトルと内容が違っている新書に出くわす時がある。
“競争社会の歩き方”まではいいんやけど、“自分の「強み」を見つけるには”ってのは中身と合っていない。
この本は自分の強みを見つける方法について書かれているわけではない。
全く書かれていないのではなく、プロローグにパッと出てきてすぐに結論づけられる。
「競争によって強みが見つかる。」って。目次の前に。
冒頭でタイトルで投げかけた疑問への結論が出とる!
それ以降は、強みに関する記述は特になく、自分の強みが見つかりませんよ。
こういうタイトルのつけ方はダメだと思うぞ。
まぁ、おそらく“経済学”って付けると本が売れなくなるんだろうなぁ。
これか?親近感バイアスってのは?
バイアスいっぱい出てくる
この本にはバイアスがいっぱい出てきます。
現状維持バイアス、親近感バイアス、損失回避バイアス、代表性バイアス、想起性バイアス、留意性バイアス、現在バイアス。
バイアス多すぎー。
どういう意味かというと、“合理的ではない人間らしい偏り”という雰囲気ですね。
親近感バイアスってのは、親近感を持っている方を選んでしまう人間の特性。
まぁ、当たり前と言えば当たり前ですが、損な時でも親近感で選ぶことがあるらしいです。
本書ではご当地グルメを例として、出てきました。
ハッタリかます用に
バイアスとか出てくると、私は『そういう、専門用語いらんし。』って拒否反応が表れるのですが、コンサルタントとかプレゼンする人のハッタリ用にはいいかもしれないですね。
「人間には損失回避バイアスがありますので、A案の方がいいですね。」
なんて言うと、一瞬でA案に決まりそう。
「B案にするとサマリア人のジレンマにより、結果的には悪化します。」
「資本収益率の方が、所得成長率より高いのですよ。」
「その問題の解決には外部性の内部化が有効です。」
こういう言葉をバンバン使いたい人は、この本を読むといいかもしれません。
私は意識低い系なので、アホなことばっかり言って生きていきたいです。
まとめ
堅苦しいことを分かりやすく説明してあるのでとてもいい本です。
でも、堅苦しいことをいくら学んでも私の役には立たなさそうだ。
あと、サブタイトルがやっぱりダメだ。
「強み」は見つかっていない、専門用語が苦手だという「弱み」ばかりが見つかってしまった。
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ストレングスファインダーをやった方がいいのかー。
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