webで見つけた「読書会」なるものに、参加したのです。

どこにでもあるハンバーガー屋に集まったのは5人。主催者の男性と、中年男性、そして私が東側の席に座っています。向かい側には女性が座って、その横に若い女性が遅れて来たのでした。

この正体不明の人達に出会うという刺激で、私の心は脈をうち、解釈しようとするならば「楽しい。」になると思う。

4月のこと。なにか新しいことを始めようと思っていた。

例えば、飲み会がやりたい。けれども、普通の飲み会ではなく、同じ興味・関心を持っている人達を集めてやりたい。

最近の関心は「小説」ですから、小説を書いている人や、小説が好きな人を集めた飲み会を希求します。しかし、今まで関心がなかった分野ですので、誰かを集めようと思っても誰の顔も思い浮かばない。

webで探せば何かをやっている会があるかもしれないと思って、画面上の冒険に出かけると、やっぱりあるんです、「読書会」。

定員は6名で、何でもいいから本を1冊持ってきて、それを紹介し合う。これは飲み会ではないのですが、同じ興味関心を持った人が集まる主旨はドンピシャで、緑色の申込ボタンを押したのでした。

そこから1ヶ月が経ちます。申し込んだ時のテンションは徐々に落ち「ちょっとめんどくさいな。」と思いながら会場に向かいます。19:00待ち合わせで、夕飯をじっくり味わう時間がなかった。

「読書会」なんて言いながら、教典的なものを薦められたらどうしようとか、成功者とされる人の著作を薦められて、その人が開発した商品や権利の話になったらどうしようとか、一応は考えました。

ですけれど、今まで私が企てたコミュニティにあらゆる人が門を叩いてくれたわけですし、ビビってる場合じゃないんですよ。私の人狼会などに勇気を出して参加してくれたのです、みんな。

さらに言うと、過去にサルサダンスに飛び込んだ時のほうが勇気が必要だった。だって、知らない踊りを知らない人の中で踊らないといけないなんて、めっちゃ震える状況だった。それよりは楽。

私は小さな勇気を小さく使い、会場についた。しかし、それらしい人たちが見つからないのでした。

とあるカフェチェーンが会場に指定されていて、そこに10分前には着いて、席を見回します。「読書会」をやりそうな様子はなかった。

しかもです、このコロナの緊急事態だか蔓延防止だかで、そのカフェは19:00閉店になっていた。待ち合わせが19:00なのに。

あれれ?何か騙されているのか?
と思うのは当然でごさいます。

主催者に電話を試みるも繋がらず。そのまま19:00を迎えたのです。

落胆が広がった、

というところで、着信があり、主催者の方と繋がった。「遅れます。」と。ならば、待つ。

数分後、主催者の方が到着された。30代男性。予定されていた会場は変更され、会は進行された。

「読書会」の内容は想像していたものと大きな相違なく、自己紹介があって、10分づつくらい本を紹介し合い、質問があれば雑談形式で自由にやる。紳士的かつ堅苦しくない会でした。残念な点としては周囲の雑音が激しくて、私の注意がそれたことくらいかな。
若い女性が1人でしみじみとハンバーガーを頬張っている横顔を眺めたり、ウエストがキュッと締まったデニムのスカートの女性を眺めたりしていました。
もしかしたら、雑音とは関係ないかもしれん。

紹介された本はこんな感じです。

私は「四十九日のレシピ」という本を紹介しました。
読後感がめっちゃ良くて、誰かにオススメしたかったのだ。

自分の好きなものを語るのはとても楽しかったです。本を語るのはカシコソウに見られるのも良い気分でした。
意識高く、しゃんとしよう、なんて思ったり。

どうせ何かを読むのなら、誰かに薦められた本を読みたいとも思う。雑音で集中できませんでしたけど、ちゃんと聞いてはいたんですよ、感染の話と、感受性の話と、監視社会の話を。

と、ここまでがオープンな内容になります。

クローズな話もあって、この会の終了後に別の参加者から「LINEを交換しませんか?」って言われたのです。

「え?この距離感で、目的もなく、連絡先聞く?」って思ったのですけれど、私の口からは「しましょう。」と出たのです。あまりにもパタパタと喋る人で、あっけなくQRコードを差し出していました。

すでにメッセージのやり取りを交わしており、「あなたの話し方に安心感がありました。」というお褒めの言葉を頂いたのでした。

ムフ♪ムフフ♪ムフフフフ♪
となっております。

しかし、大変な事態に巻き込まれるのでしょうか?
続報があれば、また書きます。

この「読書会」のリンクを貼りたいところですが、少人数制で定員も埋まっているようなので、控えます。

覚えておいて欲しいのは、私が「同じ興味・関心を持っているメンバーを集めた飲み会がやりたい。」という部分です。
「〇〇に興味ない?」「あるある!」みたいなのが気軽に飛び交うと良いなぁ。

以上、正体不明な人達と出会った話でした。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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