「タイトルに惹かれて女性向けの恋愛小説を買ってしまったけど、著者はキャッチコピーのプロだった。」
”試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。”って、超インパクトのあるタイトル。
これが小説なのですよ。恋愛小説。
本屋で目についたので、買ってしまいました。
著者はキャッチコピーのプロ
著者は尾形真理子氏です。
博報堂に入社して、コピーライターやディレクターとして活躍。
女性向けのファッションビルである”LUMINE”のインパクトが強いキャッチコピーはネットで話題になったりします。
”試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。”っていうのも、LUMINEのキャッチコピーで使われたようです。
LUMINEのぐっとくるキャッチコピー
会えない日も
ちゃんと可愛くて
ごめんなさい
運命を狂わすほどの恋を、
女は忘れられる。
未来を
信じていなきゃ
服なんて
買えない。
寝不足より、悪口より、
退屈がわたしをブスにする。
一目惚れしてほしい。
会うたびに何度でも。
運勢は生まれた日より、
選んだ服で変わると思う。
一日たりとも
自分自身に
飽きないで生きたい。
こんな感じですので、僕は乙女ではありませんが、乙女心をくすぐられるのです。
本もぐっとくるキャッチコピーで彩られている
5章の恋愛模様がつづられているのですが、それぞれのタイトルがキャッチコピーになっています。
これもLUMINEの広告で使われたものだと思います。
あなたといたい、と ひとりで平気、を いったりきたり。
主人公:土谷メイコ(27)
マンネリの恋の話。
感想:『10年もだらだら付き合ってんな。25歳くらいで結婚しとけ。』
悪い女ほど、清楚な服がよく似合う。
主人公:杉山クミ(32)
不倫の話
感想:『不倫は妻子があると分かっていながら付き合う奴が悪い。』
『あと、気持ちがないならさっさと離婚しろ。』
『でも、ちょっとエロかったので良かった。』
疑問:『11年間も同じ人を好きでいられるん??』
可愛くなりたいって思うのは、ひとりぼっちじゃないってこと。
主人公:滝川チヒロ(35)
9歳下の男子への恋の話
感想:『恋する感じが甘くてすごく良かったです。』
ドレスコードは、花嫁未満の、脇役以上で。
主人公:篠田あゆみ(33)
過去の恋の話・・・かな。
感想:『タイトルで展開が読めてしまった。』
好きは、片思い。似合うは、両想い
主人公:渡辺マサコ(29)
アーティストとの恋
感想:『この人とだけは、付き合いたくない。』
という感じで、素敵なキャッチコピーに彩られており、各話の最後もキャッチコピーで締められているのでぐっとくるのです。
全話通じて『もっと似合う服を着て、もっと自分を好きになろう』というテーマで終わっているので、恋愛的にはハッピーエンドではなくてもすごく晴れやかな気持ちになります。
服屋の店員さんがすごい
それぞれの女子たちが、新しい服を求めて”Closet”というセレクトショップにやってくるのですが、ここ店員さんがいわゆる”神対応”なわけです。
思いやりがスゴイ。
女子たちの体と、そして心にフィットする服を、さらっと出してくるのですよ。
『モノを売るのって、思いやりだよな~』って思いました。
男子にはピンとこない言葉が出てきます
ガーリー、カプリパンツ、ボートネック。・・・女子のファッション用語は良くわかりません。
リトルブラックドレスもピンとこない。
マーケティング用語やIT用語は結構分かるんですけどね。
たまには普段読まないジャンルの本も読んでみるべきだな。
まとめ
私は男子ですので、『試着室で思い出してもらわないとな~』と強く思っているところです。
だけど、
「今日の服、可愛いねっ」って、言えそうにないなぁ。
頑張らないとなぁ~。