デートというものは約束することから始まるものであって偶然二人きりになったのであればデートではない。
それは単なる“デートもどき”である。
デートもどきは距離感が微妙だ。
その終わりも実に微妙だった。
フランコフォニー後編
これは2018年3月18日(日)の話です。
>>オッサンと女子大生のフォークダンス、フランコフォニー前編
フォークダンスが終わった後のお話。
フォークダンス友達
フランスのフォークダンス会に去年から通いだしているので顔見知りが沢山います。
当然女性も含まれる。
その人はユリコちゃんということにします。
プログラムが終わった後に、もし知り合いが帰るなら途中までは一緒に帰ろうとするのが普通ですよね。
だからユリコちゃんに「帰るん?」「どうするん?」なんて尋ねます。
ユリコちゃんは「どうしようかなぁ、この後のライブに興味あるんだけど、2時間も待てるかなぁ。」とまぁ、何ともふわっとした答え。
そんなわけで、私もふわっとユリコちゃんのそばにいることに決めたのです。
変な空気になったらササッと帰ったらいいし。
デート
その後4時間くらい一緒に過ごしました。
ユリコちゃんがペタングするのを見てたり。
コートジボワール出身ダンサーのコンテンポラリーダンスを一緒に見たり。
赤ワインを飲むのに付き合ってもらったり。
カヌレを食べたり。
やってることはデートのような雰囲気でしたが、心の中は微妙な距離感。
そばにいて良いかどうかの確信が持てない。
ソワソワ。
腕を掴まれてキュって引っ張られたり、肩がポンって触れても平気そうだったり、いい雰囲気だと思う時もあったのですが、本質的にはたまたま居合わせただけの二人なのです。
アリオーズのライブ
時間になると、ユリコちゃんが興味を持っていたアリオーズのライブが始まります。
アリオーズはスイス出身の女性と男性のデュオ。
女性は笑うとエマ・ワトソンに似てて美人。
歌声は力まない感じ、フランス語だからかもしれないけどシャンソンっぽい。
歌詞の意味は一つも分かりませんでしたけど、とてもキュートでした。
また、不思議な楽器の演奏もありました。
スチールパンに似ていると思いましたが、スイスの楽器だそうです。
「ホングパン」って聞こえたのですが、日本語では「ハンドパン」が正解のようです。
ライブ終了後CDを買ってサインをもらいました。
こういう時フランス語を喋れたらいいのに、もったいない。
「あなたは美しいですねー、セシボーン」みたいに言いたかった。
帰路
でまぁ、ユリコちゃんと一緒にライブを観て、一緒に帰路につく。
会話は自然な感じでした、特に気を使って話を振ることもなかったし。
しかし結局はたまたま居合わせただけのデートもどきです。
デートというのは約束するところからスタートして、“あなたのためだけに時間を空けてあります”というのが重要なのです。
ユリコちゃんが手持ち無沙汰に過ごしたかもしれない2時間を一人きりにさせなかったから良かったのですが、見方を変えれば合意もなくそばに居た変な男でしかない。
そしてユリコちゃんは掴みどころのない状態のまま消えていったのです。
デートもどき終了。
そもそもユリコちゃんは実在するのだろうか?
それすらも確信が持てなくなってきた。
何もかもがふわっとしていた、フランコフォニー後編でした。
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