好きな人に告白したことはありますか? ラブレターを送ったことは?

私の場合は……、言えなかったよなぁ。
いつもだいたい「好きです」って言えなかった。
「好きです」って言いたいがために、自転車で日本一周を企てるくらいに不器用でした。

でもこれは、18歳とか19歳とかの頃のお話で、それから20年以上も生きましたので、言うべき時にはきちんと言えるようになりました。
いやむしろ、ポロッと言っちゃう時もあるくらいです。

さてそんな私ですが、3ヶ月かけて長編小説というラブレターを書き上げて、それを出版社という想いを寄せる相手に、送ったところです。

これはたいへん気恥ずかしい行為で、告白できなかった頃の自分を思い出しているところです。
本当に素敵なあなたに対し、私はぜんぜんダメなのです、だけれど、大好きなのです。

自分の書いた物語が本になるという淡い夢を描いています。
たいへん難しいとは思うのですが、可能性がゼロではない。
一歩を踏み出すことにしました。

大人ですからなんとかやり切ったのですけれど、目の前に出来上がったものが見るに堪えない。
読み返すのがしんどい。
あらゆる表現が幼稚に見える。

言い訳できないありのままの自分がそこにはあって、「お前はこの程度なのか」ってのがありありと分かる。

書き出す前は、登場人物を多くしたら8万字くらい連なるんじゃないかと思っていたし、書き上げる十分な能力は持っていると思っていた。
これは本当に誤算で、とんでもなく大変だった。そんな能力はなかった。

そして、書き終えたらめっちゃ達成感があるかと思っていたけれど、待っていたのは自分で読み返すのも嫌なものを誰かに読まれるこの苦痛。
頭が痛い。

今の気持ちは、好きな人に告白できなかったあの頃に似ている。

「どうせダメだろうな」「今の自分じゃだめだろうな」

くぅ……、振ればいいさ、俺のことなんて、振ればいいさ、
しかし、成長してやる。
今に見とけよ。

次に告白する相手は決まっています。
また3ヶ月ある。
書籍化を狙っていくぞー。
しばし待て、全国の我がファンたちよ!

(40分)

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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