今日は「ロズウェルなんか知らない」という小説について書きます。

この小説はまちづくり小説として紹介されていたので読んでみました。まちづくりというか、町おこしというイメージです。

観光資源のなくなった駒木野という山間の田舎町にどうにかして宿泊客を呼び戻そうというストーリー。

民宿や商店などで構成する青年会のメンバーが主役で、アラフォーのメンバーが頑張る小説です。

本来であれば私も商店主になって、商店街の役員とかになっていたかもしれない人生ですので、それなりに臨場感を持って読めましたが、やはり京都伏見の商店街と山間の町ではかなり状況は違う。
じゃあ滋賀県の湖西をイメージして町おこしという気になるかというと、そんなポジションでもないし。
結局の所、私はどこでも部外者で、責任がないとも言えるし、フィールドがないとも言える。

さて物語の駒木野はひょんなことから、オカルトや幽霊、UFOなどといった面に注目が集まって、それをテコに集客するのだが、問題も出てくるといった内容。
主人公たちは廃墟になった遊園地や、遺跡でストーンサークルを作ったりして人を呼び込むのですが、そういうのはすごく楽しそうで、羨ましく思いました。
手作りで町おこしするわけです。私もやりたいです。

これが2008年に発行されていますので、2021年からだと13年前の小説ですね。40歳の人は27歳で、30歳の人は17歳。
今現在では、オカルト系で観光は難しいだろうけど、ヒーリングとかキャンプとかでは集客できそうかなぁと思いました。少し時代が変わりましたね。

自分より年齢が上の人との抗争、世代間の対立が描かれていますね。上の世代は状況が分かっていない、みたいな。

小説としては、長めです。本が厚い。
ドタバタとしてて楽しく読めますけど、もうちょい短くできなかったのかな?とも思います。

後半にくる圧倒的な絶望感はとても良いです。うまくいきつつあったものがガシャンと崩れ落ちるんですよね。こうなると読む手が止まりませんね。物語はこうじゃないといけません。

変なキャラが出てくるものすごく良かったです。おもしろい。

どういう人にオススメの小説かと聞かれると、難しいですね。
山間部の町で民宿とかを経営されてる方はとても共感を持つのかもしれません。あとは、観光業の方とか。

手作りで観光地というか、テーマパークを作って、ツアーを作る、そういうのを体験できる小説です。

以上

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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