今日は読んだ本の話。
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市川拓司さんの「いま、会いにゆきます」を読了しました。
これは有名ですね。竹内結子さん主演で2004年に映画化されており、当時、私も竹内さんも24歳です。
私はこの映画を見る機会はありませんでした。
今回、発達障害がある人は、作家に向くのだろうか? 向かないのだろうか? という疑問がわき、ネットで検索したところ、市川拓司さんは自ら発達障害だと言っておられますので、作品を読んでみることにしました。
ネットの記事では、ラストシーンが頭に浮かぶのでそれに向かって書いていくと書いてありました。
読んでみたところ、主人公の男性がまぁまぁ重度の発達障害として描かれていました。
自分は壊れているというような表現が出てきます。
妻に先立たれ、シングルファーザーとして生きていくのですが、家事はぐちゃぐちゃになってしまうわけです。発達障害っぽいエピソードですね。
文章に文学的なところは感じませんが、博学さがにじみ出ています。
また、文章がゆったりしているのは、そういう時代だったのかなぁ?
セリフも相槌が多くてゆったりです。初期のWeb小説っぽさがよく出ているなぁと感じる。
別れることが決まっている人との会話ですので、そのゆったりさこそ、作者が大事にしたかった点なのかもしれません。
小説としては、めちゃめちゃ設定が上手いのです。感心しました。
死んだはずの妻が現れるけど、雨の季節にやってきて、雨の季節が終わると去るというタイムリミット。
主人公は妻を忘れないために小説を書く。
戻ってきた妻は記憶がない。だから二人の馴れ初めを語る。読者も知れる。
最後は大きなギミックがあってラストを迎えますので、別れの話だけれど読後感スッキリ。
発達障害でも小説を書ける人は書けるし、発達障害じゃなくても書ける人は書ける。ぜんぜん一括にはできない。そんなふうに思います。
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ファンタジー恋愛小説で、高校生の時からお互いが相手のことしか想っていない純愛系です。
こういうストーリーは若い頃に読むべきであって、オッサンになってから読むと、話ではなく自分に悲しくなります。オッサンが読むべき小説ではないですね。
いや、私は充分に少年のような心を持っておるのですよ。しかし、純愛を持ってこられてしまうと、自分が汚れた存在のように思ってしまいます。まぁ、それが現実なんですけれど……
って、なんでこんなことを書かないといけないんだ!
無理に感想をひねり出すな!
丁度、梅雨の時期にこの小説を手に取るあたり、私は読書の神様に愛されているのかもしれません。ちょうど梅雨が開ける頃でしたから、別れの悲しさもひとしおです。
設定がよくできていました。ちょっと古さを感じなくはないですが、純愛を信じている若い人にオススメです。
私だって、今からでも、愛に生きます。
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