グロワラクリよりよりお送りしますのは、ナゾノトチの話。

そもそもナゾノトチというのは、私の祖父が滋賀県の志賀エリアに購入したまま40年くらい放置していた土地のことです。
その存在に気づいた私は、木々を切り、開拓し、ついには小屋を建てて、その後1年半ほど拠点にしていたのです。

ですが、その暮らしはやめました。
これは色んな理由があり、伏見に拠点を設けたこと、移動時間が非効率だと思っていたこと、小説を書き始めたこと、もっと人の役に立つ活動をすべきだと思ったこと、などです。

やめても、通うことになるとは思っていたのですが、1年もの間放置することになってしまいました。
これは、小説執筆の精神的ダメージが大きかったからです。
去年の今頃は、長編小説を書くのに必死でした。
8万字くらいの小説を書くのはめちゃめちゃしんどくて、びっくりしました。ぐちゃぐちゃになるんですよ、ぐちゃぐちゃに。
無理して頑張って、精神を病みました。
その上なんの成果も上がらないし、病み損でしたね。

精神を病むと本当に復活が大変で、寝て寝て寝て寝て、とにかく寝まくりました。
まぁ、仕事はしていたし、たまに交流もしていたし、読書会なども精力的でしたけど、誰も待っていないナゾノトチに帰るのは、全く気が乗らなかった。また小説を書くべきだとも思っていたし。

そして1年が経過した訳です。

1年も行ってなかったら、荒廃しているんだろうな、あまり行きたくないな。というのが本音になります。めっちゃ掃除せなあかん、カビとか。嫌な気分ですよ。
ですけど、頑張って行きました。
それなりに荒れていたし、それなりに無事だった。

やはりテントみたいなものは風に弱くて荒れ放題です。雨よけに養生シート(いわゆるブルーシート)を多用しているのですが、ウィークポイントですね。
あと、落ち葉がわんさか溜まっていました。雨を吸ってじめっとした落ち葉ですからその下にはウニョウニョしたやつらがたくさんいます。

しかし、意外にも私の心はノーダメージで「最初の頃はもっとヒドかったわ」と、やるべきタスクが分かっている感じ。自分の強さを再確認できた。
そして、自然の強さですよね。包容力というか、すべてを呑み込む力。浄化能力とも表現できる。すべてを土に変えて、植物を育もうとしやがるんですよ。
自然に逆らうのは無理だな、自然に異物と認識されないように生きよう。
こんな風に思いました。

小屋の内部も湿度が溜まって荒れているかと思ったのです、カビとかね。
しかし、小屋の内部には、なにか感じさせる雰囲気があった。意志というか、魂というか、強き心みたいな。
過酷な環境で1年半くらい生活しているので、その場に宿る記憶みたいなのがあって、そこにしかないものでありながら、私が持っているものでもある。忘れていた生活力が急に戻ってくるんですよ。
生きれるぞ俺は、って。

ただ生きることだけに集中できる、という環境。
町で生きてると、金を稼がなきゃとか、休日を充実させなきゃとか、注目を浴びなきゃとか、何かを残さねばとか、思ってしまうんですけど、圧倒的な自然の中のちっぽけな小屋にいると、どうやって生き残ろう、というシンプルな思考になって、私にとってこれは浄化だ。
リセットボタン、押せる。

我が再生の聖地だな。

こんな風に至っております。

コロナは大騒ぎするほどのものではなくなったので、そろそろ人を集められる世相になってきた。
だから、やろうと思って軌道に乗らなかったナゾトチ会をそろそろ招集しようかと思う。

第1日曜日の前日、というの私にとってのナゾトチの日にしようかと思います。
それでスケジュールを組んでみますので、なにか遊びたい人はオファーして下さい。

他の地にない魅力は、
・比良山への登山道がすぐ近く(びわ湖テラスがある山)
・琵琶湖で泳げる(徒歩下り7分、上り15分)
・実は駅からアクセスできる(上記と同じく)
・木々がいっぱい、森林浴やツリークライミングに最適
・京都からちょうどいい距離、1時間で行ける上、旅をした気分
・ライトなブッシュクラフト経験ができる、ワイルドさを残している。
・実は民家が近くて、みんないい人
・車で10分走れば公共浴場がある

などが、私の発見している魅力です。
他の魅力も発見してくれたら良いなぁと思います。

自分の生きる力を再発見できた。
これがあるからこそ、チャレンジできる。
私の今後の活躍に乞うご期待。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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