秋の気配が漂うとともに、盆踊りシーズンの終わりが訪れる。
寂しい?
いや、まだ1つか2つは残っているけれど、「もう今年はいいんじゃないか?」と思えている。
満足もしたし、ガッカリもしたし、総じて言うと盆踊り熱がほどよく冷めてきた。温泉でポカポカになって「ああ、ええ湯やったな」って涼しい風に当たる時のあれ。

今年の盆踊りは、まだまだコロナの影響で3割程度の開催で、盛り上がりにも欠ける。あの郡上おどりでさえ徹夜ではなく深夜1時に終了という中途半端さ。京都のお気に入り会も見送りや中止が多かった。伏見稲荷、錦林、高雄、東寺、佛光寺など、ホーム感のある櫓がなくなり、拙者はお家に帰れぬ迷子同然。
ですけど、高島おどり、朽木、長岡京、萱野神社、熊野寮では存分に満足させてもらいました。
もちろん大文字サイレント盆踊りも最高だった。
イマイチな会や、逆にストレスが溜まるような会もありましたが、「二度と行かねぇ」という学びを得て活動すれば良いのだと思います。

盆踊りって、情報収集が難しく、出てくる情報も雑なのです。
地域の掲示板レベルでしか情報が出ないのがざら。
また「盆踊りやります、会場、時間」しか書かれてなかったりして、その盆踊りはどういう形式で行われるのかが全く分からない。生音頭なのか? テープ会なのか? どんな踊り方をするのか? 行ってみないと分からない。

拙者、盆踊りに関してだけは「めちゃめちゃ楽しかったらどうしよう」というネガティブなのかポジティブなのか分からぬ思考でとにかく出かけてしまうので、当然アタリもハズレも引きます。

踊り手の通説として、他のステージパフォーマンスと一緒になっている会はガッカリ率が高いと言われています。
キッズダンスとか書かれていたら、「あぁ、ダメっぽいなぁ」って予防線を張る。
事前にタイムスケジュールが明確になってないものも気をつけた方が良い。

逆にハズレがないのは「練習会やります」と書かれている会ですね。意気込みが違う。
あるいは2時間を超えて踊るような会は期待が持てます。

そういった判断基準で、来年はハズレ会を回避したいと思っております。

いや……、
しかし、もっと積極的に盆踊りの底上げに関与すれば良いのではないか?
行った先々で、お気に入りのチューンを流してもらって、踊りを主導すれば良いのではないか?
楽しい会にだけ参加する、その方針は効率的だろうけど、お前はそういうレベルなのか?
などと、誰かが言う。心の中にいる誰か。

まぁ、とにかく大文字サイレント盆踊りだけはやりなさい。
あれは謎の伝統行事になる可能性を秘めているし、誰でもできることではないし。
伝統行事オーラを出せば、実際にそうなるかもしれん。
京都人は変人に対しておおらかなので、特に問題にもならない。
「好きにやらはったらええんちゃいますー」って。

盆踊りチームなどはぜんぜん作りたくなくて、保存会や盆踊りサークルの存在しない京都の自由闊達な踊りは、他の地域に比べて目を見張る物がある。各々の個性際立つ踊りが良い。チーム戦じゃなくて、群雄割拠みたいな乱舞がいい。

コロナ前までは盆踊りブームが見えていたのに、その火はかなり消火されてしまった。世の中は巣ごもり消費の傾向らしく、飲み会とかサルサダンスとか冷水を浴びせられ、盆踊りも同じくだ。
社会と自分が合わない感じ、寂しい。
が、世の中のことはどうでもええ。
みんなが踊るから自分も踊るわけじゃない。
だれも踊らなくても自分だけは踊る。
それでええ。

今季のラストに向けて、体仕上げて行くぞー!
おー!
>>9/17、梅小路、江州音頭フェスティバル
これが、踊り納めかなー??

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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