にわとりの卵の孵化は、恋愛に似ている。
言うなれば失恋した。
卵を温めてから21日間が経過したのだが、ひよこは生まれてこなかった。
これは別れを意味している。
拙者の何が悪かったのか?
きっと、愛が足りなかったのだろう。
10月22日に有精卵を購入し、その当日に自作の孵卵器の中で温めはじめた。
しかし、難しい点が多くあった。
温度が安定しない。
湿度のコントロールも難しい。
卵が回転しなくなっていた。
温度が40℃を超えた時があった。
様々に反省すべきところがある。
卵の中は見えないし、何のレスポンスも返してくれない。
無口な彼女みたいだ。
不満があるなら言ってくれたらいいのに、突然に別れを切り出されるなんて、たまったものではない。
卵の中身も、女の子の気持ちも、ぜんぜん分からん。
予定日を過ぎ、もうダメだと判断し、卵を割ってみました。
有精卵だったのは確実なようで、食用の玉子には見られないものが発生していた。思っていたよりグロテスクではなくて、ジュンサイくらいのグニュっとした何か。
これすなわち、初期の段階で生育が中止されていたことを意味する。
おそらく、5・6日の段階でストップ。
拙者は思いの外がっかりして、一人反省会を実施した。
何が悪かったんだろう、何が原因だったんだろう、あれかなこれかな、と考えた。
寝床に入るのが遅くなり、また布団に潜り込んでもすんなりとは眠れなかった。夢を見ては起きて、Twitterのスクロール画面ばかりがまぶたに浮かぶ。
ああ、もう、病みそうだ。
くうぅ。これは早期にリベンジが必要だ。
次はこんな後悔に苛まれたくないぞ。
反省点
温度設定が低かったかな?
温度が高すぎるとダメで、38℃以上が続くと危ないらい。
低い分には生育が遅くなるが死にはしないとのこと。
だから、できるだけ低めの設定にしていた。36.5℃~37.3℃くらいで推移していたと思う。
これは卵には少し寂しい温度だったかもしれん。
サーモの位置や温度計の位置によって、バラツキがあって難しいのだが、もうちょい強気でも良かったかも。
転卵が多すぎたかな?
孵卵は卵を回転させるべきだが、推奨では1時間に1回90°、最低でも6時間に1回90°とのこと。
これを自作の転卵機で実装したのだが、どうやら買った部材は間違いだったようだ。
1時間経ったら15秒回転させる、それをループする、という設定ができなくて、しょうがなく、999秒経ったら10秒回転させる、という設定で運用した。
999秒というのは、17分弱のペースで転卵していたわけだ。
情報によっては、多いのは問題ないと書いてあったのだが、改めて調べると1時間に1回以上はやり過ぎのようだ。
ここに問題があったのかもしれない。
装置の商品レビューに☆1の低評価つけてやらねばなぁ。
雑菌のせいかも?
5・6日で停止するのは、細菌による腐敗の可能性もあるとのこと。
孵卵器にはアルコールスプレーしたけれど、それでも不潔だったかもしれないし、卵も何かで拭いたほうが良かったかもしれん。
良かった点
全滅だったとはいえ、良かった点もある。
まずは、全てが有精卵であることがわかった。山田農園さんは信頼できる。
また、自分自身がひよこが孵ることに恐怖心があった。すぐに死んじゃうかもしれないし、オスだったらいずれ処分しないといけない。
でも、今回の21日間を経て、恐怖心はなくなりました。最後まで「出てこい、出てこい」と望んでいましたから。
あとは、温度設定や湿度の保ち方なども分かってきたし、検卵による卵が死んでる状態も理解できた。
上記の通り、学びはありました。
そもそも1回目で成功しようなんて、おこがましいのですよ。
3回はチャレンジする心積もりじゃないとね。
まとめ
孵卵と恋愛は似ている。
別れの原因が終わってからなんとなく分かってくること。
付き合ってる状態で気付ければいいのにね。
愛が足りなかったのかもしれん。
恋愛下手な皆さまよ、
孵卵にチャレンジしてみたまえ、
何か分かるかも知れないぞ。
拙者もあと2回はチャレンジしてみる。
デートのお誘いも3回までなら、撃沈する覚悟はもっている。
3回目でスパッと諦めますけどね。
つづく!
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