このごろ敗北つづきで、また失敗譚を書かねばならない。
2つの目的をもって奈良県生駒市に行ったのだが、2つとも達成されなかった。
徒労感。

2つの目的

1つは、有精卵を買うことだ。
Google Mapで検索していると、奈良県生駒市に卵の自動販売機があって、そこに有精卵が売っているとの情報。
しかも300円で買えるらしい。
売ってるなら買いたい。

もう1つは、旅先でランニングすること。
NHKの旅ランサイトを調べると、奈良県で最もオススメなコースがこの生駒山。山麓公園をスタートしてピストンすると景色が良く風呂にも入れて良いらしい。
走ってみたい。

たとえ有精卵が手に入らなくても、旅ランできればOKだと、行く決意を固めた。

有精卵

京都伏見から国道1号線を走る。久御山、八幡、枚方などを通過。1号線を名乗る幹線道路なので走りやすい。
枚方あたりから山手へと向かい、さほどアップダウンもなく生駒市にたどり着く。ニュータウンを感じる街並みが広がっていた。

出発から1時間ほどで目的の場所たる卵の自販機にたどり着く。
しかし、喜びではなく落胆が待っていた。

自販機の中身が空っぽなのである。

しょうがないので、向かいのファミマでホットコーヒーを買った。コーヒーは控えているけれど、Lサイズを買った。
客として来ていたおじいさんに尋ねてみた。
「あの自販機に卵が入ってること、あるんですか?」
「わからないけど、たまに入れに来てるのではないか」
とのこと。
現在時刻、12時30分ごろの時点では卵はないのは明らか。
だけど、曜日によって、あるいは時間によって入っている可能性があるのかは謎のままだ。
中途半端な情報になってしまった。もうちょい聞き込みすれば良かったかな。

がっかりしつつ、第2の目的へ向かおう。

生駒山麓公園

この卵自販機から20分ほどで、山麓公園に行けるらしい。
Googleのナビを頼りに向かってみる。ハンナ道路というカワイイ名前だがガッシリした道を通る。

でも、どこで間違ったんだろう?
生駒山麓公園に行き着けない。
そもそも拙者は左右盲という小さな障害を持っているので、ナビが右だの左だの言っても、え?え?となるのです。
あと、ナビって間違った道を進んでも、新たな修正ルートを提示してくれる。でも「間違いましたよ」って言ってほしい。

いや、ナビに集中できなかったのが問題かもしれん。
バイクの後輪に金属片が刺さっているように見えて、空気が抜けていったらどうしよう、という不安を抱えていたのだった。

高台の住宅地をぐるぐるして、また戻ったりしてると、ナビが別ルートを提示して、それが生駒スカイライン。これが行ってみるとバイクは通行禁止。「生駒山麓公園とは、そもそもバイクでは行けない場所か?」と途方に暮れた。
はぁ、もうこのまま帰ろっか? 何もせぬまま帰ろっか?

しかしこういう時は、一呼吸おこう。
バイクを歩道に停めて、無心になった。

残りのホットじゃなくなったコーヒーを飲みほす。
とにかくなんとかして、生駒山麓公園には行こう。
さっきの住宅地から徒歩でならアクセスできるはずだ。
と決意した。

高台の住宅地に戻り、森の近くにバイクを停めて、スマホアプリヤマレコを起動し、森へと分け入る。

生駒山離宮。と言えそうな普通のため池

登山道は気持ち的には慣れているが、足首を負傷中なので「負担がかかると嫌だなぁ」と心配になる。12月のハーフマラソン大会にエントリーしてるからなぁ。
そして、バイクを停めた場所からはどんどん遠ざかり「風呂に入っても汗をかいてしまうな」と、できることが減っていく。
でも、とにかく前に進む。
何も良いことが待っていなくても、とにかく進むべき時が人生にはある。

秋の登山道は落ち葉が散っていて、それを踏むとカサカサと音がする。カサ、カサ、カサ、カサ。
熊や猪に遭遇したらどうしようかと、少しだけ考える。
上着を脱ぐくらいの暑さを感じた頃、舗装道路に行き着いて、すぐに山麓公園の入り口だった。
で、やはりバイクは拒まれていたようで、駐車場の入り口はバイク用の利用料金も通り道もなかった。

車は520円です。バイクは書いてない。

園内を進む。赤く染まる紅葉もあり良い散歩道っぽい。だが拙者は「同じ道を戻るのめんどくさいな」と思ってばかりだ。
すると、あれ?

古びれたホンダのトゥデイ

単車の駐輪場があるぞ?
これは! どこかに別の進入ルートがあるに違いない。

で、結論から言うと、バイクでの進入ルートは見つけました。
解明できて良かった。あースッキリ!

山麓公園ふれあいセンターでは、ご飯も食べれて、缶ビールも売っていて、風呂もある。ランニングのゴール地点にするにはとても良さそうだった。

知らない道を走るには、時間が遅くなっていたし、バイクを停めなおすのも面倒だったので旅ランは断念。
バイクまで戻り、京都へ帰りました。

まとめ

2つの目的も達成されなかったし、バイクの後輪に不安も抱えてたし、帰り道も1本間違えたようで険しい道程だった。
それでも、家にいるよりは経験が積めて良かった。
失敗するってことは、チャレンジしてるってことだもんな。
失敗に慣れるのが成功への秘訣です。

バイクを保有していると、乗らなくても保険代が飛んでいってしまうので、たくさん使ったほうが良いよなぁ。タイヤなども経年劣化するし。
知らない場所は沢山沢山あるからなぁ。そんな風に思う旅でした。

今後道に迷わぬために、バイク用スマホホルダーは買おうと思います。

我々の旅はつづく!

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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