糖尿病だったらどうしよう……。
という不安が、定期的に訪れる。

あれは3年ほど前だったか、治りにくい傷があって、体がおかしいんじゃないかと、糖尿病を疑った。
医者に行き、血液検査をしてもらった。
最近では、指先をチクッとして少量の血を採取するだけで、糖尿病か分かる。
その時は、ぜんぜん陰性で、正常だった。
酒もバリバリ飲める、と先生に言われた。

それは3年も前の話で、去年は足首の靭帯を切って運動ができぬ日々なのに、食べる量は減らず酒の量は増えた。
だから、健康状態が危機的になった可能性がある。
糖尿病になっていたらどうしよう。

傷が治りにくい、頻尿になってきた、ご飯を食べると眠くなったり、時々は耐えられない眠気に襲われ意識を失うかのようになるときがある、気怠い日もあるし、手がしびれるときもある、耳鳴りがキュイインと聞こえるときもある、銭湯に行ったらのぼせそうになる。
こんなにたくさんの健康不安を抱え込んでいる。

不安を抱えると、なにかにつけて糖尿病だからこういう症状なのかもしれん、って思ってしまうのがマイナス思考の悲しみだ。
不安じゃなかったら気のせいで済むのにな。
恋煩いでも、もう別れがやってくるかもしれん、と思えば思うほど、別れの原因を探してしまい、もうどうしょうもなくなるのだ。
悲しみ。

不安は解消すべきだし、医者に行って検査をしてもらおうと思い、そういえば京都市の健康診断の制度があることを思い出した。
ややこしかったのでスルーしていたやつだ。

一般的な社会人は会社の健康診断が定期的に実施されるようだが、拙者はここ8年くらいフリーランスで、会社に雇用されておらず、検査の機会がない。
40歳を超えたある日、特定健診の案内が届いて、拙者もオジサンになったんだなと思った。
これは、血液検査や尿検査が500円で受けられたり、人間ドックを受けられたりする制度。
ちなみにこれをスルーする人は圧倒的に多くて、受診率は36.6%らしく、3人に2人ほどは無視する制度。

受けにくい理由は、選択肢のせいではないか? と思う。
どれかを選ばないといけない。
・特定健診を個別検診で受ける
・特定健診を集団検診で受ける
・人間ドックを受ける
さらにはオプションや受診機関なども選ばねばならず、そこそこ思考力が必要だ。
用語が見慣れないし、考えるのは面倒くさいし、今のところ健康だからまぁいっか、となってしまう。

とまぁ、当初はスルーしていたのだが、糖尿病の検査を受けたかったし、安く済みそうだったので(血液検査は4000円くらいのイメージ)、受診票を再発行してもらい、近くの医院に向かった。

尿と採血と身長と体重、あとオプションで胸部のレントゲンと心電図検査をしてもらった。
そこそこ愉しくて、心電図の時などは、好きな子を思い浮かべたら異常値出るかなぁと頑張ってみたけど、むしろ脈拍少ないと言われた。

検査の1週間後に来院と言われ、その日は予定外の祝日で、あけた月曜に赴く。
すると、またもや検尿を求められた。
これは再検査か!
募る不安。
あぁ、尿に糖が出てるんだな、もうおしまいだ。
「糖尿病に罹患しました」というブログを書かねばならない、と覚悟した。

尿のデータはすぐに解析され、感熱紙のペラい紙になり、拙者は診察室へと通された。

先生が言うには、1回目の検査では尿にたんぱく質が検出されたので、腎臓が怪しいかと思ったが、2回目は正常だった。
血圧が144で高いと思ったが、もう一度測ったら120くらいで正常。

尿も血液も異常なし。

拙者は尋ねる。
「先生、糖尿病を疑ってるんですが」
「異常はないですね」
と終わった。

ちなみに血液の血糖値は2ヶ月間くらいの値が出るらしく、12月と1月は自宅での酒を控えていた時で、それで正常値になったのかもしれん。
思いっきり不摂生なときの血を検査してほしかったなぁ。

というわけで、糖尿病疑惑はまたしても取り越し苦労だった。
あー、良かった。

と、思いきや。
てことは、またあっち系が異常なのかもしれんなぁ。
コロナ騒動の初期はストレスにさらされて古傷が開いたもんなぁ。今振り返ると、自律神経系かと思う。
あぁ、また、自律神経がおかしい。
あー、どうしよう。
と不安を抱えて、生きていくことにします。

以上です。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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