今しがた読書会に参加して、色々と本の情報を得てきた。
面白そうな本はあらすじが語られるだけで面白い。
みんな熱を込めて紹介してくれるし、疑問点にも答えてくれるので便利だ。
ただし、大事なオチまでは語られないので、ストレスになる部分もある。
「気にはなるけど、そのジャンル読まないんだよな~」って。
メリットもデメリットもある。

拙者は読書会を主催していたので何度も参加したわけだが、結局は読書好きと一括りにはできないことを理解するばかりだ。
そもそも、実用書と小説に分かれるし、小説でもジャンルが多岐にわたる。
本を知れば知るほど、人はバラバラなのが分かってきてしまって、同調よりも差異の感情を抱く。「ああ、同じ気持ちだ!」という気持ち良さより、「好きも、興味も、疑問点も違っているな」という哀しさが分かるようになる。
なんとなく、結婚生活に通ずるものがあるな。
知れば知るほど差異が明らかになっていく。

差異はたぶん乗り越えられると思うけど、時間が限られていたりするから、スルーしとくとか、分かり合わないままで折り合いをつけておく必要があって、哀しいままで生きるべき時があるんだよな、きっと。

そもそもの前提を変えなきゃならんのだよな。
読書会は読書好きの同じ趣味の人たちが集まっている、などと思ってはいけない。ぜんぜん趣味嗜好が違う人が語り合う場で、その差異を楽しむのが正しい楽しみ方かもしれんな。
「うえー、そんな見方するのかー!」
「ひえー、そんなのに興味あるんかー!」
って。

結婚もきっと、相性の良い人を選ぶのだろうけれど、蓋を開けてみると異境で育った者同士が共同生活を送るようなところがあって、その差異を楽しめないと、哀しさばかりになってしまうよな。
もっとも、差異を明らかにできぬほどコミュニケーション能力に劣っていたら、もっと悲劇だけれども。
言葉にしなくても分かってほしい、みたいなのは勘弁。

ちゃんと野性的じゃない人同士のコミュニケーションが取れるのは前提として、人との差異を楽しめるようになるかなぁ。
趣味、あるいは能力がぜんぜん違うのに、お互いが全力を発揮して、上手く噛み合うみたいなの、そういうの楽しみたい気持ち。

自分の知らない面白いことがまだまだある気がする。
新年度がやってくる。
衝撃的な出会いがありますように。

以上。

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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