「これが念願だった」と言うのは大袈裟だが、ニワトリを飼うことはそこそこ前から描いていたことで、4年前には目標として持っていたはず。
まだ道半ばだが、卵から孵ったヒヨコはニワトリへと向かっている。
「ニワトリを飼うのが夢だった」としたら、現在はその夢の真っ只中にいるのである。
今まさに夢が叶っているところ。

夢が叶って幸せか? というと、それは違って四苦八苦している。
なぜならヒヨコの飼育をするのは初めてで、外敵も多く、なんだか必死。
保温の電球はつけておいた方が良いのか? 小屋から出たがっているようだが出して良いのか? 砂を買ってきたほうが良いのか?
不安と困惑が多く、幸せとは言えない。

もちろんかわいいと思っている。
最近では、ひょいと手の甲に乗ってきたり、膝に乗ってきたりする。あるいは手の甲から腕をつたって肩に乗ってきたりする。
小屋に戻す時はぜんぜん言うことを聞かなくて憎たらしいのだが、それ以外はだいたいかわいい。
だからこその不安がある。

夢のニワトリ生活のはずだが明確なイメージはなく、そういえば夢を描きすぎないようにしていたなぁと振り返る。
ニワトリを飼いたいと考えた結果、色々な方法がある中で卵から孵そうと決意し、それがなかなか一筋縄ではいかず、何度もガッカリしたのである。そのせいで、ニワトリがいる生活に過度な夢を描かないようになってしまった。
夢を描きすぎると落胆が大きくなるからな。
失敗を繰り返して少年は大人になり夢を描かなくなるのだろうか?
叶ったはずなのに叶った後のことを考えてなかったことに気づく。

これはあまり良くないよな。
たとえガッカリする結果になったとしても描ける夢は描いた方が良いよな。
拙者は想像世界で遊ぶことを念頭に置いて生きているのだが、いつからか予防線を張っておくという残念な思考になっておった。
これまで散々にダメージ受けて生きてきたくせに、慣れてるはずだろ。
いや、大人になってからの失敗の方がダメージでかいのかな?
まぁ、どっちでもいい。

これからは大いに夢を描くことにするよ。
その方が夢が叶った後の行動が取りやすいからな。
そして落胆も大きい方がいい。再挑戦の力になるから。

次の夢は、ヒヨコカフェというのをやろうかな。

以上

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投稿者: 石黒わらじろう

京都の古い民家で暮らしている。 趣味はランニングとブログと盆踊りを含むフォークダンス。 別名義で書いた小説は映画の原作として採用された。 自分で建てた小屋にて暮らしていたことがある強靭な狂人。 地球にも自分にも健康な生活がしたい。

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