投稿者: 石黒わらじろう

  • 予期せぬ出会いがどんな物語を生むのか、って本当にわからないから面白い

    予期せぬ出会いがどんな物語を生むのか、って本当にわからないから面白い

    良い人たちがいるなー、と思う。
    世の中にはコミュニティを作って人生を愉しむ人たちがいて、そんな人たちとお近づきになれるのは幸せなことである。
    会に誘ってもらった。何らかの会。1度だけ酒場でテーブルを囲み、ノリで写真をとり、共有のために連絡先を交換しただけの人に。
    こういうお誘いは謎めいており、だいたい趣旨が分からない、雰囲気も分からない、困惑だけがあるのだが、最初からすべての情報が開示されてしまうと、想像がついてしまうので物語性に乏しくなる。
    痛い目に遭うかも知れないし、孤立するかも知れないし、めちゃめちゃ嫌われるかも知れないが、命までは取られまい。
    こんな気持で、祇園に向かった。

    秋めいてきた京都の日中は観光客でごった返している。特に祇園四条界隈は日本でも有数の人通りの多さである。しかし昼間の飲み屋街は閑散としている。夜に歩くと眠らない街という印象だが、昼間に眠ってるんだなと思いつつ、目的の場所を探す。
    飲食店の看板がタテヨコにならぶ雑居ビルの3階。そこのBarを貸し切りにして会を開くとのこと。
    2分だけ遅刻してしまったなと思いながら、店内が全く見えない黒い扉を開く。

    その後は、酒池肉林の大騒ぎだったわけではなく、威圧的な人に取り囲まれたわけでもなく、とくに物語性はない。
    良い人たちがいる、それだけだ。
    主催者グループが3人いて、故郷の食材を使った料理が供されて、そこに無差別に仲間を集めた会。昼の部に集まった客は7人と幼児が1人と中学生が1人。(夜の部もあってそこには20人くらいがくるとのことだった。)
    拙者は前日にランニングして、銭湯入って、ビール飲んで、飲んで、飲んで、締めのラーメンまで食べて、若干二日酔い気味だったので、サービス精神に乏しくて、女性たちがワッキャした場に笑顔で佇むばかりだったが、それでも面白みのないオジサンとも会話を交わしてくれる良い人ばかりだったので、誘ってもらえて良かったなとしみじみ感じた。
    今度はBBQしたいとか、忘年会の時は寿司を握りたいなどとコミュニティの展望が語られ、いい時期なんだな、と思った。コミュニティの成長期にたまたま出会えたのかもしれない。コミュニティって構成員のライフステージによって、活性化されたり衰えたりするからなぁ。

    なんの目的もない集まりかと思いきや、食への関心は高いメンバーなのかもなとは感じた。また後半ではカラオケも始まって、そういう遊び方も好きなメンバーみたい。
    彼らと比べれば、拙者はかなりのアウトドア派だな、とは感じたところだ。
    遊ぶなら個室でウェイウェイするよりも、野外に撃ち出てはしゃぎたいタイプ。(たぶん、個室でテンション上げるとうるさすぎて嫌われる。)
    とはいえ、少人数でじっくり喋るなら個室が良いみたいだな。お喋りで満たされるものがあった。3時間があっという間だったし癒やしがあった。
    何事もバランスだな。屋外もいいし屋内もいい、飲み会もいいしお茶会もいい、山間部もいいし街中もいい。

    参加してた女性もそれぞれ面白かったんだよな。
    トークを引き出すのが上手い女性、テンションの高い芸を持ってる女性、会話に比喩表現を混ぜてくる頭の良い女性、歌の上手い女性など、それぞれハッとさせられるくらいキャラが立っていたことを憶えておきたい。

    こんな風に良い人たちと仲良くしたいんだよな。
    めんどくせえオッサンだとは思われたくないんだよな。
    だからこうしてめんどくせえ部分をブログに吐き出して、対面コミュニケーションではキレイな石黒でいたい。思考も明瞭でいたい。

    世の中には良い人たちがいる。
    そんな人達とお近づきになりたいんだよ。

    以上。

  • 花背のことは話せばわかる(3)マイすうぃーとハニー

    花背のことは話せばわかる(3)マイすうぃーとハニー

    自己紹介の番が回ってきた時、とっさに言った。
    「石黒です。京都市内の伏見から来ました」と。
    しまった! と思った。
    なぜならば、家から1時間半もかかる山間部であるが、花背も同じく京都市だ。京都市内とつけるのは余計だし、失礼だったかもしれない。
    輪になった20人ほどの人たちの中には、『ここも京都市内やで』と不快感を抱いた人がいたかもしれない……。
    こんな風に繊細さんを発揮してしまうのは、アウェイだからである。仲間に入れるかどうかの瀬戸際だからである。

    というのも、最近、わな猟免許を取得したのであるが、狩猟に関しては何も分からない。免許を得たからといって、さあ行こう、とはならないのがこの資格である。
    仕掛け方を知らないし、仕掛ける場所も知らない。
    しかし、ひょんなことから(参考:花背のことは話せばわかる(2)狩猟と養鶏)狩猟をやってる方とご縁を頂き、よければグループに入るか? とお誘いいただけた。
    そして猟期が始まる前に、2つほどイベントがあるらしく、参加を促され、二つ返事で行きますと答えた。

    ちかごろ思うところとしては、世の中はそこそこ徒弟制度で成り立ってるよなって。独学ってのは効率が悪いかもしれんって。
    これまで学校教育の中で育ち、教科書に書いてあることが全てだった。その後はPCの操作を憶えたらだいたいスキルがあるとみなされ、テキスト化・マニュアル化の中で生きてきた。
    だから師匠は必要なかった。
    しかし、テキストやマニュアルでは微妙なニュアンスが伝わらなくて、そこで間違えたりするんだよな。
    あるいはAIが発達し、テキスト化・マニュアル化された技術を憶えることの価値が低下しているのかもしれん。
    今後は、知識のほか、体の動かし方、固有の場所の情報など師匠に可愛がられないと教われないようなことにこそ価値が出てくるんじゃなかろうか。

    てなわけで、狩猟の師匠に気に入られるべく、媚び媚びモードを発動したのである。
    2024年10月12日のこと、師匠が講師になる「採蜜ワークショップ」なるものに参加した。
    何をするのかよく分からないまま参加したのであるが、とにかくニホンミツバチの蜂蜜はフルーティーで美味しかったのが印象的だ。

    さらっと企画の流れを説明しよう。
    午前10時に集合。場所は道路を入った高い草が生えるアウトドアフィールド。森に入る手前、人と野生との緩衝地帯のような場所。
    そこに20人ほどが集まり輪になって自己紹介。狩猟のメンバーや、地域の人々、企画の運営者、実習プログラムに参加したの大学生がいる。地域の人々の中には3組ほど子育て世代がいて、幼児から小学生くらいの子どもたちもいた。
    近くに大型動物用の箱罠、要するに鹿とか猪とかを捕まえる檻があり、そこに蜂の巣箱が置いてある(ちなみに前日から朝にかけて熊が巣箱を獲ろうとした形跡があったようだ。)
    これを見学した後、巣箱を広い場所に運び、巣箱の中の蜂の巣を取り出し、更に蜂蜜を取り出す。
    アウトドアフィールドでの作業が終わったら、古民家に移動し、お弁当を食べ、パンケーキを焼き、とれたての蜂蜜をふんだんにかけて食べる。
    以上、テキスト化するとシンプルな企画だ。

    テレビとかではなんとなく見たことがあった養蜂であるが、実際に現場で見るのは初めてで、もともとほとんど興味がなかったのだが、山の恵を少し頂く方法は魔法みたいに思った。
    古ぼけた木の枠から黄金の密が出てくるんだもんな。

    というのは、家に帰ってからの感想である。
    現地では久しぶりに媚び媚びモードの自分が出現して、滅私奉公していたので、次は何をやるべきか? 今は誰に話しかけるべきか? などと忙しくしていた。
    新しいコミュニティに突撃していくのは、議員秘書時代に何度も何度も経験したので、プロの技術を持っていて、率先して動いたり、良い質問をしたり、小粋な感想を述べたり、初対面の人と打ち解けたっぽく会話をする、など熟達している。
    でも最近は、できるだけ自分のままで人と接して、仲良くなれた人とだけ仲良くすれば良いやーと思って生きてるから、媚び媚びモードは出てこないんだよな。
    それはそれとして良い人間関係の中で生きているが、久しぶりに媚び媚びな自分を観察して、これはこれで磨かれた技術だよなと、誇りに思った次第。
    まぁ、技や力を使うとそれなりに疲れるけど、こっちの方向の自由さのほうが好きなんだよな。気心知れたコミュニティの中でワガママに振る舞う自由さよりも、コミュニティを移動する自由さが好き。

    ちなみに今回のコミュニティに対する感想としては、老若男女が揃って活動して、理想だなって思った。70代から0歳児まで各世代が揃っていたと思う。
    こんな山間部にこうやって各世代が揃うことがあるのか? と感動を憶えたが、むしろ都心部の方が世代が細分化されて、つまんなくなってるのかもしれない。
    古民家の縁側から秋晴れの空と山の稜線を見ながら、「こんな駅も近くない場所に沢山の人が集まるのは素晴らしいよね」と言った。
    隣にいた中学生の男の子は「そう思います」と答えた。
    ちなみにこの男の子は拙者の兄弟子なのである。

    そしてまた、10月中にこのコミュニティにお邪魔するので楽しみだ。
    10月27日(日)10:00~15:00、「別所井戸端展」というイベントが開催される。
    花背の別所集落の回遊型のご近所まつりというような感じだ。
    興味があれば、出かけてみて。
    拙者もおります。

    以上。

  • 花背のことは話せばわかる(2)狩猟と養鶏

    花背のことは話せばわかる(2)狩猟と養鶏

    この記事は、花背のことは話せばわかる(1)林業女子と自然観察の続きである。
    知人に誘われて、京都市北部の山間部に行った拙者は、色んな人と出会い、新たな発見に心をときめかせた。

    罠の見学

    最初のやまとそらのおうちに戻り、スイカを頂いた後、狩猟の方から猟場を見学してみるか? とお誘い頂いた。
    これは拙者が先月狩猟免許の試験を受けたと言い、でも何も知らないとも言ったからである。
    しかし、この後雨が降り始め、めんどくさいことになるのである……。
    レインコートを持ってきたとはいえ、雨の山道をバイクで走るのはかなりめんどくさい。靴もランニングシューズで来てしまっていたから。

    シャアシャア降る雨に濡れ、なんとか知人と一緒に車を追い、狩猟の基地になる予定の場所を教えてもらった。
    ジビエとして販売ができるように、解体所を整備しているとのこと。またすぐ近くに販売できるお店も建てているところだった。
    山間部でもこういった新しい動きがあるのは良いことである。

    次に猟場を案内してもらった。
    雨の中、草ボーボーの獣道を分け入る。
    今は猟期じゃないので大型の箱罠とくくり罠を仕掛ける予定の場所を見るだけだったが、養蜂をされている様子や、熊よけに大声を出すべきだと教わった。
    拙者は「ほいほーい」と大声を出すと、狩猟の方は「その意気だ」と喜ばれていた。
    しかし、獣道は雨でぬかるんでいたし、草は背丈を超えて生い茂っているし、ルンルンとお散歩気分というわけにはいかない。
    そして、流血の原因もここにあるのだ。

    狩猟の方から猟期になったら連絡をいただける事になり、その場では別れた。
    狩猟試験を受けたすぐのタイミングで、こういう方に出会えたのは幸運だ。

    さて、靴がぐしょぐしょだし帰ろうかな、と思いきや、知人は他にも寄るべき場所があるよ、と言った。

    養鶏の候補地

    またバイクを走らせる。小雨になってきた。
    たどり着いた場所は、再生中の古民家。
    古い家ならではの暗がりを遠慮がちに覗いてみると、床板が取り除かれ、多くが土間になっている。周りはブルーシートで覆われている。おくどさんや囲炉裏だけが真ん中に陣取っている。なにやら面白いことをされているようだ。
    聞くところによると、知人の友人が古民家を再生し、宿泊施設かカフェにするとのこと。
    夢があって良いなぁと思った。

    そんなことを思いつつ、軒先に座らせてもらったところ……、問題が発覚。
    拙者の足から血が流れている。
    よく見てみると、ヒルだ。
    今まさに、腹をふくらませたヒルがスネについている。2匹も。
    ライターをかりて、火で炙って、地面に落として踏みつけた。
    ヒルにやられると血がダラダラ流れる。なかなか止血しない。
    さきほどの猟場でつかれたようだ。
    我が首にもうごめいていたし、実に気持ち悪い。
    潤いが豊富な山中であるが、その分厄介なやつも多い。
    自衛せねばな、と思った。
    ランニングシューズで山に入るのはちょっと山を舐めていた。

    さて、この古民家再生中の人だが、どうも資産家のようで、色々な高い車をコレクションし維持されているらしい。また古民家の近くに広い土地を買い、キャンプ場にしたり、ブドウ系の果実を栽培したりと動かれているとのことだった。
    拙者が養鶏をしたいことが知人の仲介で伝わると、その農園で果樹を栽培しながらニワトリも飼えば良いのではないか? と盛り上がった。
    そして、その土地を見に行くことになった。

    軽トラで行くのだが、乗車するのは3人なので、1人は荷台に乗らねばならぬ(私有地なので法律的にはたぶん大丈夫)。そして、荷台に乗るべきは拙者である。
    座って乗るより、ジェットスキーみたいに立って乗ったほうが良いとのアドバイスに従い、そうした。
    軽トラはガッタガタの道、もちろん舗装されてないジャリジャリの登り坂を上がるものだから、めちゃめちゃ揺れて、まるで遊園地のアトラクション。
    昔、ディズニーシーでインディ・ジョーンズのアトラクションに乗ったことがあるが、それを思い出した。リアルな木の枝が襲いかかってくるのでしゃがんでよけた。横転するのではないかと恐怖に震えた。

    たどり着いたのは、山肌をならした原野が動物よけの柵で囲われている、そんな場所。
    なかなかワイルドで開拓者精神が沸いてくる。
    養鶏もしたいし、キャンプ場整備もしたいと思うところ。
    花背への移住をリアルに考えるようになった。

    まとめ

    ちゃんと鞍馬経由で帰ったものの、やはり2時間くらいはかかるようで、改めて遠いな、と思った。
    シャワーを浴びようと服を脱ぐと、腹部にも流血の後があった。
    ヒルへの憎しみが増した。

    そんな風に良いことばかりではなかったが、知人に誘われ軽い動機で花背に行ってみたが、思いのほか良い出会いがあり、かなり濃厚な日を過ごすことができた。
    拙者のやりたいことを知って、色々と連れ回してくれた知人には大感謝である。

    こういう人間関係を大切にしたいよね。
    とりあえず、また火曜日、花背に遊びに行ってみるよ。

    以上。

  • 9/1イズミヤSC六地蔵での盆踊りの曲目、予習用動画

    9/1イズミヤSC六地蔵での盆踊りの曲目、予習用動画

    9/1(日)に、イズミヤショッピングセンター六地蔵店にて盆踊り会が行われ、拙者が一部選曲に関わっているので、その曲目と自主練用動画を貼っておきます。
    踊れなくても、適当に楽しんでいただければ良いので奮ってご参加下さい。

    イベント詳細はこちら→イズミヤSC六地蔵 夏のワイワイフェスタ

    京都斎連のラインナップ

    12:50~、レクチャー付きで踊ります。
    14:00~、30分ほどノンストップで踊ります。

    おジャ魔女カーニバル

    Bring-Bang-Bang-Born

    ネットに上がってるものは難しいのでオリジナルの振り付けです。

    ダンシング・ヒーロー

    盆ギリ恋歌

    アイドル

    恋するフォーチュンクッキー

    ジャンボリーミッキー

    光春氏の曲目(予定)

    12:00~、シンガーソングライター光春氏による生歌です。
    踊れるものは踊って下さい。参考になりそうな動画を貼ります。

    カモメが跳んだ日

    残酷な天使のテーゼ

    一円玉の旅がらす

    チャンチキおけさ

    お祭りマンボ

    その他

    • 炭坑節
    • 真夏の出来事
    • 盆ギリ恋歌

    江州音頭の生音頭

    12:30~、甲斐昌樹氏グループによる江州音頭の生音頭があります。

    みんなの幸せハピハピ音頭

    13:40~、齋藤先生による、オリジナル音頭があります。


    時間があれば、その他、ドンパン節、河内音頭、郡上おどり、フォークダンスなど実施する可能性があります。

    以上です。
    楽しみましょう。

  • 花背のことは話せばわかる(1)林業女子と自然観察

    花背のことは話せばわかる(1)林業女子と自然観察

    拙者がたしか中学生だった時に、学校のカリキュラムで花背 山の家という林間学校的な施設に一泊した。
    その合宿のことはほとんど記憶になく、どの女の子に想いを寄せていたとか、何を食べたとか、焼き板をしたか、キャンプファイヤーはあったかなど何も思い出せない。
    ただ、1つだけ憶えている。
    友達がクイズというか、なぞなぞを出してきた。

    友「山の家に捕まりました。何と言ったでしょう?」
    僕たち「???」
    友「正解は、放せー(花背)」

    たったこれだけで、花背は一生忘れない場所になった。
    そんな場所に中学生ぶりに行ってきたのだ。

    知人からお誘いいただいた、花背で行われる謎のイベントに。
    案内文をスクショしただけの画像で、雑な誘い方だった。
    何が行われるのか不明だったが、拙者は暇なので誘いを断らない。
    いざ行ってみると、恐怖もあったし、面白みもあったし、流血もあったが、色々とお世話になったので、拙者らしく記事にしておこうと思う。

    行き方

    花背は遠い。道が険しい。拙者が住んでいるのと同じ京都市なのに、滋賀県高島市に行くほうがスムーズなのではないかと思われるほどだ。
    地図はこんな感じだ。

    車で1時間半ほどと書いてあるがそんなので行けるのか? 距離はフルマラソンくらいだ。
    田舎というか、山間部であり。ヘアピンカーブをニョロニョロ越えて行かねばならぬ。
    ちなみにGoogleマップでは大原を経たルートを示してくるが、地元に人に聞くと、鞍馬からのルートのほうがスムーズだと聞いた。
    どおりで厳しかったわけだ。
    大原まではよく知っているが、そこからの道が険しくて、どんどん山道を上ったかと思うと霧が出てきて、もののけ姫のテーマソングが似合いすぎる景色の中をバイクで走って恐怖に震えた。戻ってこれない世界に行きそうになった。

    お弁当

    10時頃に家を出て、恐る恐るバイクを走らせたので2時間ほどかかり、12時前に目的地に到着。
    イベントの開始は午後1時。昼食は現地で適当に済まそうと思って出かけたが、花背は流石の山間部でコンビニとか皆無。
    昼食くらい抜いてもいいよ、と思っていたが、目的地のやまとそらのおうち(旧JA花背)に着いてみると、火曜日だけお弁当の販売があるとのことだ。ラッキー!

    美味かった。
    次の火曜日もぜひ行きたいと思った。
    ライダーやサイクリストは火曜日を狙って行ってはどうか?

    林業女子会の女性

    お弁当を食べている間、企画の主催者である林業女子会の女性とお喋りして、色々と花背エリアの情報を知れた。
    今回の企画は花背の写真展がメインで、サブイベントとしてトークイベントや自然観察会が実施されているようだ。その自然観察会に拙者たちは来たのだ。
    拙者は広河原の松上げや盆踊りに興味があると伝えると、花背の松上げがあったことや、今週末に広河原で行われると教えてもらった。
    この女性は、花背エリアの生活を紹介する小冊子を発行されており、それを頂いた。
    山間部のまちづくり活動・地域おこし活動をされている方、というのが分かりやすい表現だろうか。
    オオハンゴンソウという特定外来種の駆除の話や、狩猟の話なども聞かせてもらい、充実のランチタイムになった。

    30分ほど時間が空いたので、周辺をジョギングし、桂川の上流である上桂川(もしくは大堰川)に足を浸してみた。暑いながらも良い空気を吸えた。

    自然観察会

    定時になり知人とも合流できた。
    ここから目当てのイベントである自然観察会がスタートする。
    右も左も分からぬままリーダーさんの言いなりになり、バイクで少し場所を移動し、旧道沿いに停める。
    集まったのはたしか13人で、ほとんどがじいちゃんばあちゃんと呼ぶべき年齢で、数人だけ若い世代が混ざっている感じ。
    自己紹介が始まったが、12人もの名前を覚えられるはずもなく、拙者には紹介すべき自己もない。なんだか分からないまま来てしまった、ただの男である。
    自然観察会という名の通り、周辺の植物に目をやっては、これは〇〇だ、これは△△だ、毒がある、食べれる、などと教えてもらえる。名前の由来や特徴などよく知っておられる。メモを取りながら聞いたなら、とても勉強になったに違いない。

    後々理解したところでは、こちらの会は、NPO 自然観察指導員京都連絡会の方々であるそうで、定期的に山野に出かけてはハイキングがてら自然を観察したり、子どもたちに教えたりしているそうだ。
    また、林業女子会の女性の呼びかけで、花背でも植生調査をしているそうである。

    皆様、ご高齢になっても向学心が高く、また運動にもなっているので、良い会だなぁと思った。

    この会の参加者の中に、花背で狩猟をしている方がおられ、次の章につながるのである。

    罠の見学

    最初のやまとそらのおうちに戻り、スイカを頂いた後、狩猟の方から猟場を見学してみるか? とお誘い頂いた。
    これは拙者が先月狩猟免許を受けたと言い、でも何も知らないとも言ったからである。
    しかし、この後雨が降り始め、めんどくさいことになるのである……


    ちょっと長くなってきたので、続きものにするよ。
    また次回。

    To be continued…

  • 夏の風物詩になるか?鴨川遡上ラン

    夏の風物詩になるか?鴨川遡上ラン

    40歳を越えてしまうと、新しい活動に踏み出すのが億劫になってくる。
    未来への妄想よりも、やらない理由ばかりが頭に浮かぶ。
    だがやはり、やったことないことはトキメキが大きい。
    鴨川遡上ランによって我が少年の夏が戻った。

    拙者はゆるいランニングクラブに所属している。当然ながら走った後にビールを飲む系だ。
    先月のことだ。7月の京都を走った後、皆でクラフトビールを飲んでいると、「鴨川遡上ラン」の話題で盛り上がった。
    何やら京大生が鴨川を三条から出町柳まで遡上するランニング大会をしているとのこと。
    我々もやってみたいではないか、どんな靴が良いのか? そもそも法律的には大丈夫なのか? と花が咲いた。共通の話題に乏しいクラブメンバーが一つの話題で盛り上がるのは珍しいことである。
    そして、嵐山耐熱リレーマラソンを完走したテンションでテストプレイが決まったのである。

    しかし、話は二転三転した。
    当初は三条京阪集合だったのが七条のお店集合になったり、三条から入水する予定が五条からになったり、この変更に翻弄されたメンバーもいたことだろう。
    当日、15時集合。こういう危険が伴うテストプレイに参加する人は10人くらいかな、と思っていたが、20人近くが参加することになり、思い思いのシューズで賑々しく走る。どうなることかとワクワクを抱えながら、鴨川のリバーサイドを七条から五条まで行軍する。
    そして、入水である。

    臭いとか、汚いという感想はない。
    しかし、鴨川はぬめぬめでゴツゴツであった。
    拙者のイメージではジャバジャバと水を切って駆け抜ける足のハズだったが、現実は「気をつけないと転んで怪我をする!」という危機感に恐る恐る足を進めるしかない。
    ところによっては浅瀬で砂地の場所もあるのだが、おおむね握りこぶし大の石がゴツゴツしていたし、石にへばりついた藻が拙者を転ばそうとする。
    また、砂利がシューズの中に侵入し足を刺す。
    山道よりももっともっと慎重に歩みを進めた。

    水深は膝まで浸かるくらいの場所が多いが、思いのほか深い場所があり肩まで浸かりそうで怖い。また、四条大橋や三条大橋の手前には堰があり行く手を阻む。流れる水に逆らってテーブルに上がるくらいの高さ。
    当然ながら、四条や三条の河川敷には等間隔に並んだ人々がいて、何者たちかと怪訝な様子で見られていたと思う。が、とにかく危ないのでそちら側に気を配る余裕はなかった。

    拙者は先頭を切って進んだので、他のメンバーを待つ時間が豊富だった。
    そうして、鴨川の真ん中で立ち止まると、さんさんと照りつける夏の陽光の下で、水面を撫でる風がついでに我が体を撫でていく。涼しい。
    川下には仲間たちの姿がある。
    トキメキが止まらないのは、少年の夏に似ている。

    こういったテンションのままでクラフトビールを飲んで、その度数が11%だったりしたもんだから、楽しすぎて、外国の方や知らぬ女性とお喋りして、ヘロヘロになって、記憶がおぼろげである。
    ただ、藻の匂いが染み付いたシューズが残っただけだ。
    洗濯しないとな。


    これは違法行為なのではないか? と心配になる人もいるだろうけど、メンバーそれぞれが調査した結果、特に問題はないとの結論になった。
    河川管理事務所としては、日焼け止めなどを塗って入ると汚れるのでやめて欲しいとのことらしい。
    拙者は夏まつりの際に府議会議員さんに尋ねてみたが、特に禁止するものではないとのことだった。

    この活動に良い点を見出すとしたら、川の水質に関心が湧くことだろうか? 次回は川の自然環境を学ぶ座学とセットで遊んだら良いかもしれない。
    また個人的には、レースとして競いたい気持ちを持っている。
    コース取りや装備品などの工夫を凝らして競争したい。
    鴨川王に俺はなる!

    とにかく、危ないので安易に真似はしないで下さいね。
    新しい活動には億劫になってしまうけど、チャレンジングなコミュニティに所属していれば、まだまだワクワクできるかな~と思うところ。
    このランニングクラブに参加してみたい人は拙者にご一報下さい。紹介します。

    以上。

  • I wanna be ワナリョー!

    I wanna be ワナリョー!

    自然は容赦してくれない。
    マナーとかルールとかモラルとかは通用しない。
    自衛するしかない。
    拙者はニワトリの卵を温めてはヒヨコを孵していたのだけれど、もう何匹も何匹もイタチにやられた。イタチではなくノラネコの可能性もあるが、とりあえずイタチということにしておこう。
    セキュリティの甘い拙者が悪いのだが、大事に大事に飼っていたのに、まさか! と思う場所でもやられたりして、辛酸を嘗めている。
    ウズラみたいなヒヨコが生まれてきて、どんなふうに大きくなるのか、あるいは大きくならないのかを愉しみにしていたのに、扉で隔てられていたはずの土間から忽然といなくなっていた。
    自然は容赦してくれないのに、拙者は平和ボケ、都市ボケである。

    こんな風にヒヨコについてブログに書いているので、友人に「ヒヨコはどう?」などと聞かれることがたまにあって、無惨なお話を聞かせることになってしまって、申し訳ないし、言及も少なくなる。
    初夏に催したBBQ会では小さなヒヨコを友人たちにお披露目したのに、そのヒヨコたちはもういない。
    あるいは鳥好きの友人に対して自慢気にヒヨコの写真を送付したのだが、そのヒヨコはもういない。
    だからなぁ、徐々にヒヨコの報告が減っていき、人に見せびらかすというペット飼育の喜びが失われ、もうやめておこうかな、と嘆息を漏らす。
    庭に10~20羽くらいのニワトリを放して、コッココッコと動き回る姿を見て、そしてお茶や酒を飲みたかったのにな。

    それをこの先も望むなら、イタチを駆除せねばなるまい。

    ここで狩猟免許である。
    以前から狩猟免許に興味津々で機会があれば取りたいと思っていた。
    自然から食肉を獲得するのは拙者の生き方に向いている。
    狩猟免許には銃猟の免許もあるが、拙者に銃を持たせてしまうと、見えない自由が欲しいがために撃ちまくって、あるいはここぞとばかりに恨みを晴らしに行きそうで、世の中の平穏が脅かされてしまうので、銃猟はダメだ。自主規制。
    拙者が欲するのはわな猟免許である。
    わなであれば、動物との知恵比べという感じがして、インテリジェンスが求められる。動物を追いかけるのではなく、置いておくというのもいい。
    このわなというものは誰も彼もが仕掛けられるのではなく、ちゃんと免許が必要なのだ。
    この資格試験は概ね夏に行われる。

    狩猟免許取得についてここで細かくは書かないが、必要なものはお金だ。
    試験の費用、初心者講習会の費用、医師の診断書、各種手数料が必要だ。
    おおよそ2万円くらいかかるだろうか。
    イタチを退治したいという動機では、なかなか割に合わない出費であるが、日本は人口減少してどんどん動物の住処が拡大していくので、これからの時代にこそ必要な資格だ、と自分に言い聞かせた。
    あと、ハンターってスキルはちょっとカッコいいしな。

    というわけで、先日、高島おどりの日に亀岡で初心者講習を受け、本日、京都府庁で試験を受けてきたのである。
    9時半~午後3時くらいまであって、なかなか大掛かりだ。
    午前中に筆記試験があり、それにパスすると引き続き技能試験が行われるのだ。
    簡単といえば簡単だけど、簡単さゆえ落ちたときのダメージは大きい。
    「聞いてた話とちょっと違う」みたいなのがあって、拙者はあまり応用が効かないタイプなので、そのへんで焦りが出てしまう。
    合格しているのだろうか?
    合格発表までには1ヶ月ほど待たされる。
    まぁ、狩猟には狩猟期間というものがあるので、直ちに交付されても意味ない、ということも勉強済みである。
    久しぶりの資格試験が終わって、とにかく拙者はホッとしている。

    しかし、息を抜くことなかれ。
    自然が容赦してくれないならば、こっちも容赦しないぞ。
    イタチへの反撃開始を愉しみにしておく。

    拙者の手元には1匹のヒヨコがいるからな。
    今回ばかりは、なんとか守っていかねばな。

    以上